2018(平成30)年 春のセンバツ予想



出場校評価  ベスト8予想  各試合予想  大会を終えた感想  管理人が選ぶ印象に残った試合  

出場校評価

地区 高校名 都道府県 出場回数 日 刊 報 知 サンスポ スポニチ 中 日 管理人
北海道 駒大苫小牧 北海道 4年ぶり4回目
東北 聖光学院 福島 5年ぶり5回目
花巻東 岩手 6年ぶり3回目
日大山形 山形 36年ぶり4回目
関東 中央学院 千葉 初出場
明秀学園日立 茨城 初出場
東海大相模 神奈川 7年ぶり10回目
慶応義塾 神奈川 9年ぶり9回目
国学院栃木 栃木 18年ぶり4回目
東京 日大三 東京 2年連続20回目
北信越 日本航空石川 石川 初出場
星稜 石川 13年ぶり12回目
富山商 富山 9年ぶり6回目
東海 静岡 静岡 2年ぶり17回目
東邦 愛知 2年ぶり29回目
三重 三重 4年ぶり13回目
地区 高校名 都道府県 出場回数 日 刊 報 知 サンスポ スポニチ 中 日 管理人
近畿 大阪桐蔭 大阪 4年連続10回目
智弁和歌山 和歌山 4年ぶり12回目
乙訓 京都 初出場
近江 滋賀 3年ぶり5回目
彦根東 滋賀 9年ぶり4回目
智弁学園 奈良 3年連続12回目
中国 おかやま山陽 岡山 初出場
下関国際 山口 初出場
瀬戸内 広島 27年ぶり3回目
四国 明徳義塾 高知 3年連続18回目
英明 香川 3年ぶり2回目
松山聖陵 愛媛 初出場
高知 高知 5年ぶり18回目
九州 創成館 長崎 4年ぶり3回目
富島 宮崎 初出場
延岡学園 宮崎 12年ぶり3回目
東筑 福岡 20年ぶり3回目
21世紀 由利工 秋田 初出場
膳所 滋賀 59年ぶり4回目
伊万里 佐賀 初出場
日 刊 報 知 サンスポ スポニチ 中 日 管理人



11



19 20 26 19 21 21



12 11 11
 

ベスト8予想

ブロック 高校 予想 結果
東筑−聖光学院
東海大相模
静岡−駒大苫小牧
地区優勝校が3校揃う激戦ブロックだが、関東大会4強の東海大相模は投打に役者が揃い一歩リードする形だ。東北大会王者の聖光学院、東海大会王者の静岡はどちらも攻撃力に自信を持つ好チーム。 東海大相模
(1)
日本航空石川−膳所
明徳義塾−中央学院
ここも地区優勝校が3校顔を合わせる。神宮大会覇者の明徳義塾がリード。秋の公式戦で全試合完投した絶対的エース・市川の投球に注目したい。関東大会王者の中央学院と北信越大会王者の日本航空石川が追う。 日本航空石川
(3)
英明−国学院栃木
延岡学園
富山商−智弁和歌山
打撃力に自信を持つ智弁和歌山が本命。投手陣の踏ん張り次第で上位進出が視界に入ってくる。。国学院栃木は3投手による継投で勝負。富山商はほぼ全イニングを投げたエース・沢田が智弁和歌山に立ち向かう。 智弁和歌山
(1)
智弁学園−日大山形
下関国際−創成館
神宮大会準優勝の創成館は投手陣の層が厚い。いまだセンバツは未勝利だが、今回は優勝も狙える戦力だ。智弁学園は突出した打者こそいないが、秋の公式戦の打率4割超を誇る強力打線を持つ。 創成館
(1)
明秀学園日立−瀬戸内
高知
大阪桐蔭−伊万里
大阪桐蔭は投手陣・野手陣ともに逸材がズラリと並ぶ最強チーム。神宮大会では不覚を取ったが、言うまでもなく優勝候補の筆頭だろう。初出場の明秀学園日立は名将・金沢監督が指揮をとり、ストップ大阪桐蔭の一番手だ。 大阪桐蔭
(1)
花巻東−東邦
彦根東−慶応義塾
3強はほぼ横一線と見る。東邦は秋23本塁打の強力打線を武器に、投手力も高い。慶応義塾は投手力を背景に、秋は僅差の試合を勝ち抜いてきた粘りのある好チーム。花巻東は層の厚い投手陣で勝負する。 花巻東
(3)
由利工−日大三
三重
乙訓−おかやま山陽
2年連続出場の日大三が一歩リード。戦力的には昨年より劣るが、それでも投打に好選手が揃っている。初出場の乙訓は不気味。投手力が高いのと、頭脳的な野球も持ち味だ。三重も持てる力を発揮すれば怖い存在。 三重
(3)
松山聖陵−近江
星稜−富島
絶対的本命不在で、4校ともチャンスがありそう。星稜は投打にバランスが取れている。打線の中軸が固まれば面白いチームだ。近江は左腕2投手による継投で逃げ切りを図る。打線につながりが出ればこちらも面白い。 星稜
(1)


 

各試合予想

※勝つと予想した高校が上段となっています。

回戦 試合スコア 管理人予想 予想結果と試合解説 結果
1回戦 聖光学院 東筑は昨夏甲子園マウンドを踏んだエース・石田の出来にかかる。昨夏は打ち込まれたが、さらに成長した今大会は活躍が見込める。聖光学院は投手力も打撃力も高いが、昨秋は大差で勝つ試合が多かった。粘り強い東筑に対し、接戦に持ち込まれた時の戦いぶりに注目したい。 聖光学院先発の上石を攻略した東筑打線だが、継投策に出てからは沈黙してしまった。得意の接戦に持ち込んだ東筑だが昨夏甲子園経験者に守りのミスが相次ぎ、最後は自滅の形で土俵を割ってしまった。
東筑

国学院栃木 攻撃面の多彩さで国学院栃木がやや上回る。国学院栃木は左右3枚の投手陣、英明は秋の公式戦を1人で投げ抜いた黒河と投手陣は対照的。打力は両校とも高くなく、少ないスコアでの接戦が予想される。国学院栃木は継投のタイミング、英明は黒河の調子がカギになりそうだ。 好投手の黒河は持ち味が出せていたが、守りのミスに足を引っ張られた。国学院栃木の継投はワンテンポ遅れたが致命傷には至らなかった。英明はもう少し攻撃に工夫が欲しかったところ。
英明

明秀学園日立 打撃自慢の両チームで、打撃戦になるか? 瀬戸内は中国大会で1試合23得点を記録しているが、本来は長打を積み重ねるよりつなぎの打撃をするチーム。一挙大量点ではなく、このスタイルで1点ずつ積み上げたい。瀬戸内のエース・浴本が自分の土俵で投球できるかに注目。 浴本の立ち上がりの乱れに付け込みたかった明秀学園日立だが、拙攻により流れをつかみ損ねる。明秀学園日立にミスが多かったが、最後は力で押し切った。瀬戸内はもう少し早く継投する手はなかったか。
瀬戸内

日大三 総合力で日大三が上回る。由利工は本格派右腕・佐藤亜が大黒柱で、彼の投球が占める割合は大きい。日大三は投打に役者が揃っていた前チームとは異なり、全員野球のチーム。落ち着いて先取点を物にし、少しずつ追加点を上積みしていけば横綱相撲で押し切れる戦力差だ。 日大三は不安定だった先発中村を3回までで見切ったのが好判断。由利工としては中村を捉えて先制したかった。井上に継投してからはほぼノーチャンス。日大三は4回以降、横綱相撲で押し切った印象。
由利工
回戦 試合スコア 管理人予想 予想結果と試合解説 結果
2回戦 静岡 打撃力で勝る静岡がやや有利。両チームとも継投を主体とし投手陣の層は厚いが、1試合相手打線を抑えきるのは難しく、点の取り合いになりそうだ。また両チームとも守備面に課題を残しており、継投のタイミングと勝負どころでの守備が試合の勝敗を左右しそうだ。 静岡は昨春甲子園の登板も経験した春が序盤の不調からすぐ立ち直り、緩急をつけて駒大苫小牧打線に的を絞らせなかった。両チーム守備が引き締まっており、やや点差は開いたが見ごたえはあった。
駒大苫小牧

日本航空石川 10 総合力で日本航空石川が上回る。21世紀枠の膳所は、データ班の存在が有名になった。日本航空石川はエース以外の先発もあり得るが、データ班の力の見せ所でもある。膳所の打線は迫力不足で、日本航空石川としては中盤までに3点以上の差をつければそのまま押し切れそうだ。 序盤は「あわや」の雰囲気もあった。膳所は再三にわたりデータを駆使し、適切な守備位置で失点を防ぐ。しかし最後は集中力が切れ、エース・手塚に疲労が見え、打撃力の差が如実に出てしまった。
膳所

明徳義塾 好カード。神宮大会では明徳義塾が勝利している。この試合も神宮と同様、明徳義塾・市川、中央学院・大谷の投手戦が予想され、両投手の調子はそのまま勝敗をも左右しそうだ。「二刀流大谷」に注目が集まるが、どこからでも得点できるという意味では明徳義塾打線のほうが上回りそう。 二転三転、面白い試合だった。序盤飛ばした市川が終盤四死球連発で逆転を許すが、最後は4打数無安打だった4番谷合が劇的な逆転サヨナラ弾。中央学院は1番大谷の奇策は実らなかった。
中央学院

智弁和歌山 投の富山商が打の智弁和歌山に立ち向かう。智弁和歌山は近畿大会準決勝まで1試合平均10点近い猛打で勝ち上がるも、決勝では大阪桐蔭に完封負け。富山商のエース・沢田にはそういう投球が期待される。智弁和歌山は投手力も高いが、富山商が勝つには最低でも4〜5点は欲しい。 智弁和歌山はエース・平田が登板回避というアクシデントがあったが、甲子園経験者も多く落ち着いていた。守り勝つしかない富山商としては、ミスから決勝点を奪われたのが惜しまれる。
富山商

智弁学園 智弁学園がやや有利。智弁学園は派手さはないもののつなぎの打撃が持ち味で、投手力・守備力の高い日大山形がこれをどう防ぐかがポイント。智弁学園が勝つとすればある程度差が開きそうだが、ロースコアになれば攻撃力で劣る日大山形にも分がある。智弁学園投手陣の踏ん張りも重要。 互角の好ゲーム。智弁学園は、秋は大半のイニングを投げたエース・伊原を5回までで見切った采配が良かった。逆に日大山形は継投がワンテンポ遅れ、その差が2点差なのかなという感想である。
日大山形

創成館 創成館がやや有利。下関国際は中国大会決勝で12失点したものの、本来は投手力のチーム。エース・鶴田が普段通りの投球をすれば互角の好勝負になりそうだ。創成館は投手陣の層が厚いだけでなく、攻撃面でも数字以上の圧力がある。下関国際の守備陣がこのプレッシャーに耐えられるか。 創成館は秋の4番・杉原が打席に立てないというアクシデントの中、落ち着いて初回に2点を奪い、精神的優位に立った印象。その後は下関国際のほうがむしろ多くチャンスを作ったが、創成館がよく粘った。
下関国際

大阪桐蔭 14 投打とも大阪桐蔭が上回る。伊万里としては、三振を量産してもいいから狙い球には積極的に手を出していくことが必要だ。大阪桐蔭打線は神宮大会で駒大苫小牧のエース・大西に苦戦している。伊万里のエース・山口は比較的大西に近いタイプだ。遅球を長所に変えて失点を防ぎたい。 初回にエンドランが併殺になった伊万里は波に乗り損ね、その裏5失点で勝負あった。大阪桐蔭としては控え選手に経験を積ませることもできたが、終盤の攻撃がやや雑なのが少々気になる点ではある。
伊万里

東邦 東邦がやや有利。東邦は広い岡崎市民球場でも問題なく本塁打を量産しており、その長打力は本物だ。空中戦では明らかに東邦に分があるので、花巻東は地上戦に持ち込みたい。東邦はスタメンの多くが左打者で、左サイドスローの田中が厳しいコースに投げ分ければ花巻東に勝機がある。 田中が低めのスライダー・スクリューを生かし、東邦打線の長打を封じて地上戦に持ち込んだ。絶妙な高さから落ちるため、東邦打線もつい手が出てしまった。東邦は先発登板した扇谷の不出来も惜しまれる。 ×
花巻東
回戦 試合スコア 管理人予想 予想結果と試合解説 結果
2回戦 東海大相模 12 東海大相模がやや有利。聖光学院は初戦で3投手が登板したが、最も好投したエース・衛藤を中心に考えたい。継投の順序は再考の余地がありそうだ。東海大相模は投打に実力が高い優勝候補。試合間隔が空く点がやや不安とはいえ、その穴を埋めて余りある実力があると見る。 1回表に積極走塁を絡めて先制した聖光学院だが、その裏の6失点で台無しに。左打者の多い東海大相模に対して左腕・高坂が先発したが、初回ということで交代を躊躇したのが致命傷になってしまった。
聖光学院

国学院栃木 国学院栃木は、初戦で負傷交代したエース・水澤は登板可能な状態ではあるが、長いイニングは持たなそうな感じだ。打力のある延岡学園に対し、継投の遅れは傷口が広がりかねない。この試合も国学院栃木の継投が決まると予想するが、延岡学園がペースを狂わせられるか。 国学院栃木は、3失点した水澤を初回で降板させる勇気ある采配が功を奏し、流れを変えた。延岡学園は4点のリードを奪うも、先発上野の制球が不安定で国学院栃木打線に捉まってしまった。
延岡学園

明秀学園日立 10 初戦で4得点止まりながら、5本の長打を積み重ねた明秀学園日立に対し、高知は絶対的エース・中屋がどう立ち向かうか。明秀学園日立打線はある程度得点を奪えると見る。初戦の明秀学園日立は投攻守にミスが続出したが、どう立て直してくるかがたいへん興味深い。 こと明秀学園日立に関しては、初戦を経験したことがプラスに働いた。初戦の投攻守のミスをことごとく修正し、スキのない野球ぶりだった。高知は秋の正捕手・島内の不在が痛かったか。
高知

慶応義塾 継投も可能な慶応義塾、増居が完投する彦根東と対照的だが、左腕投手による投手戦が想定される。秋の数字こそ平凡だが、打力ではやや慶応義塾に分がありそうだ。秋は機動力も見せた慶応は、増居−内バッテリーを揺さぶれるか。この成否は勝敗を左右しそう。 増居・生井の両投手は走者を出してからよく粘った。生井は変化球の制球に苦しみ、甘く入った直球を狙われて内の3ランで逆転。彦根東は試合前半で球数を投げさせたことが終盤に生きた。 ×
彦根東

乙訓 打撃力で上回るおかやま山陽の攻撃を乙訓がどう受け止めるかが焦点。乙訓の川畑・富山の左右二枚看板の投手陣が、失点をある程度抑えるのではないかと読んでいる。一方乙訓の小技を絡めた嫌らしい攻撃に対し、おかやま山陽の守備陣が完璧に対応するのは難しいと予想する。 おかやま山陽が先制するが、さらなるチャンスで攻め損なったのが響いた。おかやま山陽はミスが多く、乙訓が川畑に継投してからはほぼノーチャンス。乙訓は想定した通りの試合運びだろう。
おかやま山陽

近江 近江がやや有利。松山聖陵のエース・土居は、秋60イニングで45与四死球ながら防御率は1.80。走者を出しながら粘りを見せたが、打撃力の高い近江に対して四死球連発は致命傷になりかねない。冬場は徹底的に下半身を鍛えてきた土居の成長ぶりがすべてと言っていい。 土居は故障の影響もあり力を出し切れず、近江打線のコンパクトな打撃に沈んだ。それでも147キロをマークし、将来性を感じさせた。近江は攻撃も継投もプラン通りに進んだという印象。
松山聖陵

星稜 11 投手戦に期待。秋の数字は良くないが、星稜は本来打力もある。富島のエース・黒木将のウィニングショットであるスライダーの見極めがカギになりそうだ。富島は小柄な選手が多いが、こちらも打撃力は決して低くない。足も使えるので、星稜を最大限にかき回したい。 黒木将はスライダー・カーブの精度がもうひとつで、逆転した直後に打ち込まれた。さらに投手交代も遅れ、降板する頃には試合が決まっていた。星稜は躊躇なく継投が行われ、危なげない試合運びだった。
富島

日大三 初戦の日大三は得点以上によく振れていた。三重は福田・定本を中心とする投手陣だが、本格派右腕・定本の復調があれば面白い。三重も打力はあるが、日大三の投手陣はレベルが高く継投も可能。三重としては、なんとか打撃戦に持ち込めば勝機が見えてきそうだ。 定本は秋とはまったく別人で、本来の調子を取り戻し、スキのない素晴らしい投球。日大三は初戦で好投した井上が先発するが、打線の援護がなく踏ん張り切れなくなった。三重にとっては会心の試合。 ×
三重
回戦 試合スコア 管理人予想 予想結果と試合解説 結果
3回戦 東海大相模 好カード。静岡のエース・春は初戦で完封しているが、まともな投球では東海大相模打線の餌食になりそうだ。初戦のように手元で球を変化させて、うまくはまれば面白い。東海大相模は中1日なのがやや気がかりで、左腕・野口の先発もあり得る。静岡は何としても先取点が欲しい。 春の投球はさほど悪くはなかったが、甘く入った変化球をスタンドに運ばれリズムが乱れた。甲子園初登板の野口は落ち着いて投げられた。東海大相模の攻撃の手は最後まで緩まず、攻め切った試合。
静岡

明徳義塾 好カード。明徳義塾のエース・市川は初戦では終盤に疲労からか突如乱れたが、このあたりは修正してくるだろう。強打の日本航空石川といえども、市川から大量点は難しい。市川が3失点以内に抑えれば勝利は堅いが、初戦のように打ち込まれると日本航空石川ペースになる。 日本航空石川先発・杉本の好投により、明徳義塾打線が沈黙したのが大きい。最後は犠打もあり得る場面で強攻し、甘い変化球を初球サヨナラ弾。劇的な幕切れだが、勝因は明徳義塾打線を1点に抑えたことだろう。 ×
日本航空石川

智弁和歌山 智弁和歌山がやや有利。智弁和歌山は初戦で登板を回避したエース・平田はおそらく登板可能な状態。仮に平田が崩れても、継投で抑えることができそうだ。国学院栃木も継投を主体とするが、投手力・打撃力ともに智弁和歌山が一枚上。2回戦のように早めの継投で流れをつかみたい。 国学院栃木としては、前の2試合でも不安のある投球だった先発・水澤をもっと早く交代する手はなかったか。終盤追い上げるだけに、なおさら序盤の大量失点が悔やまれる。智弁和歌山打線の力強さはさすが。
国学院栃木

創成館 創成館は杉原の出場可否が気になるが、仮に不出場でも実力的にはやや上回りそうだ。どちらかといえば投手戦が想定される。3〜4点くらいの勝負か? 智弁学園は初戦で好調な川釣への継投になったが、勝つには先発が予想される伊原が完投するような展開が望ましいだろう。 創成館がこの試合でも得意の継投策を決めた。第1試合に続いて、甘い変化球をサヨナラ本塁打する結果となったが、勝因は2番手以降の投手の好投。逆に智弁学園としては、6回以降全く出塁できず流れを失った。
智弁学園

大阪桐蔭 好カード。戦力的に大阪桐蔭が勝るのは自明の理だが、初戦で圧勝し終盤やや雑になっていた。厳しい接戦を経験した明秀学園日立にも付け入る隙はある。初戦で大阪桐蔭は控え投手陣にも課題を残しており、明秀学園日立としては柿木だけを研究して先制攻撃したい。 根尾は準々決勝の先発かと読んでいたが、この3回戦で先発してきた。やや荒れ気味だったが、直球・変化球ともに切れていて攻略は難しかった。大阪桐蔭もチャンスを潰し苦しんだが、さすがの試合運び。
明秀学園日立

花巻東 初戦で花巻東は左腕・田中が強打の東邦を抑えたが、この試合は速球派の西舘のほうが彦根東打線には相性が良いかもしれない。花巻東打線は増居に対して最初苦戦しても、中盤以降攻略すると予想する。花巻東が投手起用を誤らなければ、接戦を制することができそうだ。 花巻東はまさかの新田先発、そして打者1人での降板。2番手の伊藤が好投し、彦根東は再三のチャンスを逃した。制球良く伸びのある直球を投げ込み、9回まで無安打投球の増居だったが、援護がなかった。
彦根東

三重 中1日と間隔にはやや不安があるが、三重の定本の投球に期待したい。両校とも初戦では中盤まで苦しい接戦を経験し、最後はビッグイニングで突き放している。両校とも控え投手も優秀であり、継投を躊躇すると傷口が広がりそうだ。三重はサイドスローの福田がカギを握りそう。 三重は先発した福田が予想以上の好投で、再三のピンチをよく凌いで完投した。乙訓としては傷口が広がる前に川畑への継投を決断したが、打線の援護がなく力尽きた。福田の好投と堅守が光った試合。
乙訓

星稜 星稜がやや有利。近江は林→金城の継投を想定していると思うが、林が早い回に崩れ、金城も打ち込まれるような試合展開もあり得る。近江としては余裕を持った継投を行うため、攻撃でリズムをつかみたい。初戦では5番に座った瀬川がチャンスに打てばチームも乗りそうだ。 先発した林が予想以上に好投し、近江にとっては難しい継投になってしまった。結果的に同点に追いつかれたので、もう少し交代が早ければ、の思いは残る。星稜は救援した奥川が投打に光り輝いた。
近江
回戦 試合スコア 管理人予想 予想結果と試合解説 結果
準々決勝 東海大相模 東海大相模は、3回戦でわずか5球に終わったエース・齋藤が満を持して先発しそうだ。日本航空石川は誰が先発してもゲームを作る力のある投手陣だが、それでも東海大相模打線を3失点以内に抑えるのは難しいと見る。攻撃力も高い日本航空石川だが、3回戦では好投手の市川を打ちあぐねた。日本航空石川打線が齋藤をどう攻略するかがカギ。日本航空石川が勝つには、最低4〜5点の援護が欲しい。 日本航空石川は先発した杉本が低めに制球良く投げ込んで、東海大相模打線の爆発を防いだ。日本航空石川としては、東海大相模の先発・野口が不安定なところを突きたかった。東海大相模は躊躇なく齋藤へ継投して勝ち越しを許さず、結果的に勝ち越しにつながった。
日本航空石川

創成館 10 3回戦で2打席に立った創成館の主砲・杉原は、この試合こそフル出場するだろう。ここまで打線につながりを欠く創成館だが打力が低いわけではなく、空いたピースが埋まれば得点力は高い。智弁和歌山も初戦で登板回避したエース・平田が復帰してはいるが、中1日であることを考えると小堀・池田の先発登板も考えられる。3〜4点くらいが勝敗の分岐点になりそうだ。 あまり想定していない試合展開になった。積極攻撃で5点リードした創成館だが、智弁和歌山は地に足をつけた攻撃で創成館のエース・川原を5回途中から引っ張り出して継投のプランを崩したのが大きい。智弁和歌山としては、点を取られた直後にすぐ取り返したのも効果的だった。 ×
智弁和歌山 11

大阪桐蔭 19 総合力で大阪桐蔭が上回る。3回戦で根尾が完投した大阪桐蔭は、柿木の先発が予想される。花巻東としては球数を投げさせ、終盤勝負に持ち込みたい。一方花巻東も3回戦では主戦の田中・西舘が投げておらず、この試合では2人の継投が予想される。主力に左打者が多い大阪桐蔭に対しては、田中が東邦打線を抑えたような投球が期待される。田中が崩れるようだと大差も考えられる。 初回に仕掛けが不発に終わった花巻東は守りのリズムが崩れ、いきなり4失点しては勝負あり。一方で、大阪桐蔭の仕掛けはズバズバ決まり、花巻東の守備陣にミスが相次いだ。先攻を取って先制できなかった時の脆さをまざまざと感じた試合。柿木の立ち上がりも良くなかったが、それ以前の問題だった。
花巻東

三重 14 両チーム連戦だが、3回戦で本格派右腕・定本を温存できた三重に対し、星稜は延長戦を戦い竹谷・奥川が消耗している。投手陣の疲労度の差で三重がやや有利だろう。星稜は前日116球を投げた竹谷が先発するのか、山口ら別な投手が先発するのかは興味深い。星稜は3回戦でスクイズ失敗などまずい攻撃があったが、この試合に関してはビッグイニングを作りに行くくらいの気持ちが必要。 三重は山本大の先発で、定本を後ろに残して終始余裕のある継投。これに対し星稜は連投の竹谷が打ち込まれ、ロングリリーフの奥川がつかまり、終始後手後手の試合展開。一度は同点に追いついたが、精神的にも余裕のある三重が終盤に再度突き放した。投手陣の余力の差が出た試合。
星稜
回戦 試合スコア 管理人予想 予想結果と試合解説 結果
準決勝 東海大相模 10 準々決勝で平田・小堀・池田の3投手が揃って痛い目にあった智弁和歌山より、東海大相模の投手陣のほうが余力を残していると見る。一方で、準々決勝では東海大相模の圧力のある積極攻撃は影を潜めた。智弁和歌山は準々決勝では乱打戦を制しているが、この試合勝つには投手陣が中盤まで2〜3失点程度に抑えて、ある程度落ち着いたスコアにすることが必要。この試合が打撃戦になった場合は、東海大相模が有利になると予想する。 打撃戦を智弁和歌山が制し、予想は外れた。準々決勝では平田を出し惜しんで大量失点したが、この試合では1回途中から投入する積極策に出て、平田は10イニングを被安打4に抑える素晴らしい投球で流れを引き戻した。ミス連発で失点した智弁和歌山だが、直後の7回表に東海大相模のミス絡みで1点返したのが実はかなり大きい。 ×
智弁和歌山 12

大阪桐蔭 準々決勝でエース・柿木を74球で温存できた大阪桐蔭。3回戦で完投した根尾の先発もあり得るとはいえ、元気のある三重打線に対しては少々怖さがある。一方三重は準々決勝で主戦投手の福田・定本がほとんど投げておらず、万全に近い状態で大阪桐蔭と対峙できるのは大きい。とはいえ、投手戦になれば大阪桐蔭に一日の長がある。三重としては3回までに2〜3点は奪い、先発投手を攻略して乱戦に持ち込みたい。 好投手の定本が本領発揮、再三のピンチを凌いで素晴らしい投球を見せた。大阪桐蔭はやや不調のエース・柿木に代打を送り、代打策自体は実らなかったが勝利を手繰り寄せる采配となった。救援の根尾は3回戦よりも好内容で、三重としてはノーチャンスに近かった。三重としては2−1で逃げ切るしかなかった試合。
三重
決勝 大阪桐蔭 昨秋の近畿大会決勝では大阪桐蔭が勝っている。智弁和歌山はエース・平田が準決勝で180球を投げており、連投でどこまで力を発揮できるかは不透明。小堀・池田では大阪桐蔭打線を抑えきるのは難しいだろう。大阪桐蔭は横川を出すのはさすがに不安で、柿木の先発が予想される。智弁和歌山と同じく延長戦を戦ったとはいえ、根尾も含めまだ投手陣に余力はありそうだ。準決勝では苦戦した大阪桐蔭だが、この試合はある程度得点を挙げそう。智弁和歌山は打撃戦に持ち込みたい。早めに柿木をKOし、根尾を早い回で引っ張り出す展開になれば十分勝機はある。 投手陣の余力の差がそのまま出たような試合。大阪桐蔭が根尾先発で来たのはやや意外。あまり調子は良くなかったが、後ろに柿木が控えている精神的余裕もあってか、スイスイ投げられた。一方大阪桐蔭は先発した池田がよく粘ったが、救援した平田が良くなく、ここで差が開いてしまった。智弁和歌山は再三のチャンスを生かせず、柿木を引っ張り出すことができなかった。昨夏・昨秋に続いて大阪桐蔭に敗れ、リベンジならず。
智弁和歌山


 

大会を終えた感想

 29/35で、試合ごとの的中率は.829。実はサイト開設直後の2004年夏が最高的中率(.833)でそれを一度も超えられていないのだが、それに次ぐ史上2位の的中率を叩き出した。

 昨夏は投手が1人しか登板しなかった高校は49校中、初戦敗退の5校のみ。今大会も、エース1人で勝ち進むチームは3回戦までで姿を消し、準々決勝以降は投手が3枚以上いるチームばかりとなった。2年前のセンバツはエース1人で全イニングを投げた智弁学園が優勝しているが、わずか2年で傾向が大幅に変わっている。

 2年連続近畿勢同士の決勝、そして3年連続で近畿勢の優勝と、センバツにおける近畿勢の好調ぶりは続いている。一方で夏は直近5大会中関東勢が4回優勝している。関東・近畿勢による寡占状態が続いており、他地域の奮起に期待したい。

 優勝したのは大阪桐蔭(大阪)。2年連続3度目のセンバツ優勝、夏を合わせると7回目の甲子園優勝だ。また、センバツ連覇は現在休部中のPL学園(大阪)以来36年ぶり3校目の快挙である。

 準決勝の三重(三重)戦で苦戦したとはいえ、終わってみれば極めて順当な結果と言える。毎年投手陣の層は厚いが、実は優勝した年はエースに依存する割合がかなり高い高校でもある(例えば昨春は控え投手の登板は5試合合計6イニングのみ)。しかし今年は背番号6の根尾が2試合完投、そして優勝投手になった。根尾は昨春決勝でも最終回に投げており、2年連続の優勝投手は史上初だった。



 

管理人が選ぶ印象に残った試合

順不同で、春は5試合ピックアップします。あくまで「印象に残った試合」なので、接戦の好ゲームとは限らず、大差ゲームであることもあります。5試合に絞ってはいますが、もちろんほかにも良いゲームはたくさんあります。

  • 2回戦 明徳義塾7−5中央学院
  • 関東・四国王者の激突。好投手の市川が乱れて中央学院が8回表に逆転するも、この日チャンスに全く打てなかった明徳義塾の4番・谷合が意地の逆転サヨナラ弾! 二転三転の面白い攻防だった。

  • 3回戦 花巻東1−0彦根東(延長10回)
  • 彦根東の先発・増居は6回途中までパーフェクト、9回終了時点で14奪三振の無安打投球! しかし打線の援護なく、延長10回に力尽きてしまった。花巻東は伊藤の粘投とバックの好守備が光った。

  • 準々決勝 智弁和歌山11−10創成館(延長10回)
  • お互いに想定した通りの継投策が決まらず、創成館は一時5点リード。しかし智弁和歌山は点を取られた後にすぐ取り返してプレッシャーをかけ続け、9回に同点、そして延長10回に逆転サヨナラ勝ち。

  • 準決勝 智弁和歌山12−10東海大相模(延長10回)
  • 東海大相模は一時5点をリードするも、7回表2死無走者から失策絡みで1点を返してジワリ忍び寄る智弁和歌山。8回に集中打で追いつき、延長10回に突き放した。準々決勝の再現とも言える劇的な逆転勝利。

  • 準決勝 大阪桐蔭3−2三重(延長12回)
  • 2014年夏の決勝と同一カード。定本の好投で三重がリードを保ったまま9回に入るが、大阪桐蔭が意地の同点打、そして延長12回にサヨナラ勝ち。4回でエースの柿木を降板させる采配も成功させた。

    印象に残った試合 皆様の投票結果

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    1位 準々決勝 智弁和歌山 11−10 創成館 39
    2位 準決勝 智弁和歌山 12−10 東海大相模 35
    3位 準決勝 大阪桐蔭 3−2 三重 29
    4位 3回戦 花巻東 1−0 彦根東 11
    5位 2回戦 明徳義塾 7−5 中央学院 5
    6位 3回戦 日本航空石川 3−1 明徳義塾 4
    7位 1回戦 聖光学院 5−3 東筑 3
    7位 3回戦 創成館 2−1 智弁学園 3
    9位 1回戦 明秀学園日立 4−3 瀬戸内 2
    9位 2回戦 彦根東 4−3 慶応義塾 2
    9位 準々決勝 三重 14−9 星稜 2