2016(平成28)年 春のセンバツ予想



出場校評価  ベスト8予想  各試合予想  大会を終えた感想  管理人が選ぶ印象に残った試合  

出場校評価

地区 高校名 都道府県 出場回数 日 刊 報 知 サンスポ スポニチ デイリー 管理人
北海道 札幌第一 北海道 初出場
東北 青森山田 青森 11年ぶり2回目
八戸学院光星 青森 3年連続9回目
関東 木更津総合 千葉 2年連続3回目
常総学院 茨城 2年連続9回目
桐生第一 群馬 2年ぶり5回目
東海大甲府 山梨 25年ぶり5回目
花咲徳栄 埼玉 3年ぶり4回目
東京 関東第一 東京 2年ぶり6回目
北信越 敦賀気比 福井 2年連続7回目
福井工大福井 福井 12年ぶり4回目
東海 東邦 愛知 11年ぶり28回目
いなべ総合 三重 初出場
地区 高校名 都道府県 出場回数 日 刊 報 知 サンスポ スポニチ デイリー 管理人
近畿 大阪桐蔭 大阪 2年連続8回目
滋賀学園 滋賀 初出場
龍谷大平安 京都 4年連続40回目
明石商 兵庫 初出場
智弁学園 奈良 2年ぶり10回目
市和歌山 和歌山 11年ぶり5回目
中国 創志学園 岡山 5年ぶり2回目
南陽工 山口 7年ぶり5回目
開星 島根 6年ぶり3回目
四国 高松商 香川 20年ぶり26回目
明徳義塾 高知 2年ぶり16回目
土佐 高知 3年ぶり8回目
九州 秀岳館 熊本 13年ぶり2回目
海星 長崎 15年ぶり5回目
鹿児島実 鹿児島 5年ぶり9回目
日南学園 宮崎 12年ぶり5回目
21世紀 釜石 岩手 20年ぶり2回目
長田 兵庫 初出場
小豆島 香川 初出場
日 刊 報 知 サンスポ スポニチ デイリー 管理人






20 13 19 22 23 19



12
 

ベスト8予想

ブロック 高校 予想 結果
福井工大福井−智弁学園
常総学院−鹿児島実
常総学院が頭一つ抜けている。好左腕・鈴木に右腕・樫村も控える投手陣が魅力だ。他の3校は横一線で、どの高校にもチャンスがある。強力打線の鹿児島実は、九州大会で7割超の打率を残した綿屋に注目。 智弁学園
(−)
桐生第一−滋賀学園
釜石−小豆島
桐生第一は投攻守に穴がなく、機動力を絡めた攻撃が持ち味。堅守の滋賀学園もほとんど差はない。最速144キロ右腕・神村に注目が集まるが、それ以上に鉄壁すぎる守りのほうにより注目したい。 滋賀学園
(2)
明徳義塾−龍谷大平安
八戸学院光星−開星
上位3校が拮抗していて予想が難しい。馬淵監督の評価は辛口だが明徳義塾は個々の能力が高くチーム力はある。八戸学院光星は甲子園経験者こそ少ないが今年も層が厚い。龍谷大平安は投手陣に不安を抱えるが打線が強力。 龍谷大平安
(3)
明石商−日南学園
東邦−関東第一
東邦は1年夏時に甲子園登板を経験している藤嶋に注目が集まるが、5番を打つ松山ら脇を固める選手も粒揃い。昨夏甲子園4強の関東第一は甲子園経験者が少ないが、その分全員野球で勝ち進む力強さがある。 明石商
(−)
札幌第一−木更津総合
土佐−大阪桐蔭
今年も逸材が集まった大阪桐蔭が本命だ。最速150キロ左腕・高山に強力打線が加わり他校には脅威。木更津総合も甲子園マウンドを経験する好左腕・早川が軸となる。札幌第一は好投手・上出と強力打線で迎え撃つ。 木更津総合
(2)
市和歌山−南陽工
秀岳館−花咲徳栄
昨夏甲子園マウンドを経験する好左腕・高橋昂を擁する花咲徳栄に期待。NHKの解説でおなじみの鍛治舎監督が指揮を執る秀岳館は機動力があり、高橋昂に対してどう仕掛けてくるかとても楽しみだ。 秀岳館
(2)
東海大甲府−創志学園
高松商−いなべ総合
神宮大会王者の高松商が中心となる。攻撃力が持ち味で、投手陣の底上げがカギだろう。東海大甲府は例年の強力打線に加え今年は機動力もあり、投手陣も層が厚い。創志学園は最速150キロ右腕・高田に期待。 高松商
(1)
海星−長田
敦賀気比−青森山田
センバツ連覇を目指す敦賀気比が大本命。好投手山崎に加えて今年も強力打線を誇り、優勝メンバーが大量に抜けてもまるで見劣りしない。青森山田は足も使える強力打線が持ち味、堀岡ら投手陣の出来がカギを握る。 海星
(−)

 

各試合予想

※勝つと予想した高校が上段となっています。

回戦 試合スコア 管理人予想 予想結果と試合解説 結果
1回戦 智弁学園 総合力でほぼ互角。福井工大福井は秋に敦賀気比に二度負けたとはいえ、総合力が高い。智弁学園はエース・村上や2年生の太田ら注目選手が揃う。この試合のポイントは、智弁学園の1番太田、4番大橋をどう抑えるか。この2人が抑えられると、打線が機能しなくなるだろう。 智弁学園は秋と打線を入れ替えたのが当たり、勝負どころでの好守も光った。福井工大福井は好投手村上に10安打を浴びせて実力を見せつけるが、初回2死満塁での逸機など、とにかくホームが遠かった。
福井工大福井

常総学院 常総学院がやや有利。秋は当たりに当たっていた4番綿屋を中心とする鹿児島実打線を、常総学院の鈴木・樫村の2投手がどう抑え込むかという図式になりそうだ。投手力で劣る鹿児島実としては、点が奪えないと苦しくなる。とりわけ鹿児島実は絶対に先攻を取りたい試合だろう。 常総学院としては、初回1死満塁のチャンスでもうひと押しできなかったのが最後まで響いた。鹿児島実は2死満塁の大ピンチで谷村への継投が見事に成功。思い切り良い采配と谷村のマウンド度胸が光った。 ×
鹿児島実

桐生第一 総合力でほぼ互角。滋賀学園は好投手・神村の存在が際立つが、秋は7試合に1失策ペースという驚異的な守備力も見逃せない。桐生第一はエース・内池が安定するが、数字以上に粘り強い打撃と機動力が最大の武器だ。持ち味の機動力で2年生バッテリーを揺さぶれると見た。 滋賀学園の積極的な攻撃、桐生第一の諦めない姿勢、見ごたえのある試合だった。桐生第一としては目立ちにくい守備のミスが多かったのと、守りのタイムを使わなすぎたことが失点につながったように見えた。 ×
滋賀学園

小豆島 21世紀枠対決。戦力的には小豆島がやや有利。長谷川・岩間両投手とも打たせて取るタイプだが、両チームとも守備力はやや不安を抱える。基本に忠実な小豆島の野球が接戦で生きると読む。がっぷり四つに組み合うと釜石がやや不利なので、足を使って積極的に揺さぶりたい。 釜石のエース・岩間がカーブ・チェンジアップの緩い球で緩急をつけて打たせて取り、バックも堅守で支えた。小豆島のほうが守備でも打撃でも動きが堅く、実力が出し切れてないように見えた。 ×
釜石

明徳義塾 総合力でほぼ互角。秋の公式戦では不調だったとはいえ、エースの力では明徳義塾の中野が一枚上か。それでも龍谷大平安の強力打線なら5点以上奪うことも不可能ではなく、打撃戦になりやすい試合だろう。秋は全く計算が立たなかった龍谷大平安投手陣の成長ぶりを見てみたい。 平安エース・市岡は序盤のピンチを暴投の1失点だけで食い止め、成長ぶりが見られた。明徳は中野の球が高く、3回降板となってしまいゲームプランが根底から崩れた。龍谷大平安完勝と言える試合。 ×
龍谷大平安

八戸学院光星 総合力で八戸学院光星が上回る。甲子園経験メンバーが乏しい中でも好素材が揃う光星は、個々の能力では旧チームと比べてもさほど劣らないが、接戦での打線のつながりに課題は残る。開星の好投手・吉川の投球次第では面白い勝負になりそうだが、制球力がどこまで改善されているか。 吉川は147キロを計測するものの制球が甘く、守備も記録に残らないものも含めてミスが多かった。八戸学院光星も盤石とまでは言えないものの、全体的には貫録勝ちと言える内容だった。
開星

明石商 投手を中心とした守りのチーム同士で接戦に期待したい。守備力では日南学園が勝るが、打撃力でやや上回る明石商が有利と予想する。両校とも秋は初回の大量失点で敗れており、想定外のゲーム展開になってからの立て直しも見てみたいところ。なかなか注目点が多い試合。 見ごたえのある投手戦。5回終了時のグラウンド整備以降、的確に狙い球を絞れるようになった明石商がわずかに上回った。日南学園の9回表の粘りは素晴らしく、その裏満塁でのサヨナラスクイズは劇的。
日南学園

東邦 好カード。脇を固める選手も強力とはいえ、投打に存在感が強すぎる藤嶋を擁する東邦に対し、昨夏甲子園4強の関東第一はメンバーがほぼ総入れ替えで突出した選手がおらず、その分レギュラーと控えの差が小さくチームワーク抜群の関東第一。やはりポイントは藤嶋の調子だろう。 藤嶋の調子が良すぎ、春の時点では手の施しようがなかった。それでも序盤はやや制球が不安定だったが、ここで焦って関東第一がスクイズを仕掛けたのがもったいないように見えた。東邦完勝の試合。
関東第一
回戦 試合スコア 管理人予想 予想結果と試合解説 結果
1回戦 木更津総合 早川・武田の左腕2投手が鉄板の木更津総合に対し、札幌第一は下位まで切れ目ない打線に特徴がある。先発が予想される早川がよほど立ち上がりが悪くない限り、木更津総合が少し有利だろう。上位打線に左打者が揃う札幌第一が、早川のスライダーに対してどう対策するかがカギ。 早川は直球の調子が良く、予想以上に直球で押してきた。バットでも8球粘って9球目に2点タイムリーを放ち存在感を放つ。木更津総合のわずかなスキを見逃さない積極的な走塁はさすが。
札幌第一

大阪桐蔭 投打とも大阪桐蔭が上回る。大阪桐蔭としてはエース・高山を温存しても十分勝てる見込みが立つ戦力差。ただしさすがの大阪桐蔭打線も、秋は好投手相手には大量点は奪えていない。土佐のエース・尾崎の投球内容がすべてと言っていい試合。バックの守りも重要となる。 土佐バッテリーは持てる力を総動員して低めに球を集めようとする意図は見えたが、記録に残らないものも含めて守りのミスが多すぎた。高山は序盤球が高かったが、ピンチをよく凌いで波に乗った。
土佐

市和歌山 市和歌山がやや有利。守備力、打撃力、機動力、エースの安定度、どの面でも市和歌山が上回っている。南陽工は181cmの長身右腕・重冨を中心とする投手陣だが、継投が想定される。継投のタイミングが重要になりそうだ。終盤まで接戦で食らいつけば、南陽工にも勝機が生まれる。 両チームとも再三のピンチを堅い守りでよく防ぎ、全体的に引き締まったゲームだった。それだけに市和歌山は9回表にミス連発で一気に6失点したのは悔やまれる。南陽工の粘り勝ちと言える試合。 ×
南陽工

花咲徳栄 総合力では秀岳館がやや上回るが、エース左腕・高橋昂の投球で花咲徳栄が勝利すると予想する。秀岳館は投手陣の層が厚く、無理に完投する必要がないのが強み。疲労が見える前に積極的な継投に打って出て、打撃力で劣る花咲徳栄打線を最後まで抑えきることが勝利の道だろう。 高橋昂の調子が良くなく、配球も単調で、ひと呼吸置くなどの工夫にも乏しく流れに飲み込まれた。3回裏の5失点以外は粘っていただけに、花咲徳栄としては惜しまれるイニングとなってしまった。 ×
秀岳館

東海大甲府 東海大甲府がやや有利。創志学園は最速150キロ右腕・高田の存在が非常に光るが、攻撃力を含めた総合力で東海大甲府が勝る。創志学園としては、正捕手になってから日が浅い小林の成長と、終盤に球威が落ちがちな高田の7回以降の投球が重要。この点が克服されていれば面白い。 東海大甲府は序盤のチャンスが生かせず、5回に突然先発松葉が調子を乱したのも惜しまれる。その結果高田はストライク先行の投球ができるようになり、終盤球威が落ちることもなかった。 ×
創志学園

高松商 高松商がやや有利。神宮ではエース・浦が胃腸炎で欠場する試合もある中で優勝した高松商、その原動力は機動力を絡めたつなぎの打撃だ。いなべ総合も打線に爆発力があるが、両校とも投手陣は盤石ではない。打撃戦が想定されるが、接戦なら投手力で勝る高松商が優位だろう。 序盤は打たせて取る投球ができていた浦の球が上ずり始めた中盤以降、ゲームが動いた。高松商は勝負どころでの長打が光る。継投にも成功した高松商がわずかに上回った。二転三転で面白かった試合だ。
いなべ総合

海星 海星がやや有利。切れ目のない海星打線に対し、長田は好投手・園田で迎え撃つ。園田が5回まで1〜2失点くらいで持ちこたえれば面白い勝負になりそうだ。ただし長田は守備面に不安を抱えるので、園田としては集中力を切らさない投球が重要。海星は1番服部の出塁がカギ。 園田は力のある海星打線に対し、外野に飛ばされたヒットは1本だけというベストピッチ。しかし懸念された守備が乱れ、3失策すべて失点に結びついて3イニング連続で失点したのが惜しまれる。
長田

敦賀気比 好カード。敦賀気比の強力打線に対し、青森山田の好投手・堀岡がどこまで持ちこたえるか。その一方で青森山田も機動力・長打力を兼ね備えた攻撃も持ち味で、敦賀気比のエース・山崎と言えども全く気が抜けない。2点差がついたら逆転は難しいのでは、という気がしている。 予想以上の見ごたえある投手戦に。青森山田としては、得意の機動力を使う場面すらなかったのが惜しまれる。敦賀気比は打線が低調だったが、プレッシャーがかかる中難敵を倒して勢いに乗るのではないだろうか。
青森山田
回戦 試合スコア 管理人予想 予想結果と試合解説 結果
2回戦 鹿児島実 総合力でほぼ互角。1回戦ではともに活発な打撃と投手陣の粘りが光った。この試合は3〜4点くらいが分岐点になると読む。4点以内のスコアなら投手力で勝る智弁学園が有利。それ以上の荒れた打ち合いになれば鹿児島実に分があるだろう。鹿児島実投手陣の出来が重要だ。 鹿児島実は、1回戦で好救援を見せたサブマリン・谷村を先発させて勝負に出た。守りのミスで4失点したが、それよりも変化球の制球に苦しんだ村上の立ち上がりを攻めきれず、波に乗せてしまったのが敗因。 ×
智弁学園

滋賀学園 総合力で滋賀学園が上回る。この試合の見どころは、釜石のエース・岩間の緩い変化球に滋賀学園打線が対応できるか、簡単にバントで送ってこない滋賀学園に対して無死1塁で釜石がどう守るか、この2点だろう。初戦で釜石はよく守れており、それが継続できれば接戦になると思われる。 滋賀学園が19安打で岩間を波状攻撃。岩間としては球が高めに浮く場面が多かったことが悔やまれるが、間を取ったりタイミングをずらしたりするだけで、もう少し違った結果になったかもしれない。
釜石

八戸学院光星 実力はほぼ五分で、予想がたいへん難しい。エースの調子で勝敗が決まると言っても過言ではない。1回戦では両校ともスコア上は危なげないが、内容はそれほど良いわけではなかった。龍谷大平安打線は15安打と好調だったが、光星のエース・桜井が低めに集めれば抑えられると予想する。 八戸学院光星は和田が先発投手で終盤勝負を目論むが、鋭い当たりがたびたび龍谷大平安内野陣に封じられた。機動力も使えず、龍谷大平安としては相手の持ち味をすべて封殺したうえでの勝利となった。 ×
龍谷大平安

東邦 総合力で東邦が上回る。明石商としては、東邦エース・藤嶋の立ち上がりに2〜3点奪って試合を優位に進めることが必要だ。東邦打線は藤嶋以外にも力強さがあり、初戦では好投した明石商エース・吉高がしっかり低めに集めて爆発を食い止めれば面白い。吉高の投球がカギを握りそう。 勝負どころでしっかり高めの球をとらえた明石商に対し、東邦には初回の1失点が重くのしかかり、外野前進守備が裏目に出る悪循環。吉高の勝負どころでのギアの上げ方が素晴らしかった。 ×
明石商

大阪桐蔭 好カード。初戦で5得点の木更津総合は積極走塁で点を奪ったのに対し、大阪桐蔭は相手のミスに付け込んだ点が多かった。この試合では相手のミスにはあまり期待できないだけに、高山・早川両エースの立ち上がりがポイントになる。序盤が0−0だと、大阪桐蔭が有利になりそうだ。 高山は浮いた球を狙われて3回に一挙4失点。攻撃では早川に球数を使わせてじっくり攻めることができていただけに、この失点で水を差す格好に。4回以降立ち直った早川には手も足も出なかった。 ×
木更津総合

秀岳館 16 総合力で秀岳館が上回る。秀岳館打線はなかなか圧力があるので、南陽工が序盤の失点を食い止めて接戦に持ち込めるか。秀岳館は継投が予想されるが、全員好調とは限らない。初戦でも危うく継投が裏目に出そうになる場面があったので、南陽工としては投手交代をチャンスととらえたい。 南陽工守備陣は変化球の制球に苦しむエース・重冨の足を引っ張ってしまい初回8失点。無失策なら初回無失点と思われ、重冨が波に乗れた可能性もあるが…。わずかな歯車の狂いが大差になった。
南陽工

創志学園 投手力は創志学園、打撃力は高松商が上回る。初戦でエース・浦が良くなく、長打は出ていたものの打線のつながりに課題が残った高松商。好投手・高田を打ち崩せるかどうかは疑問が残る。創志学園は高田の投球だけでなく打線も工夫を見せた攻撃ができており、5点前後取れると予想する。 予想が大外れ。高田は球が高めに浮いたところを高松商に攻略され、創志学園は工夫のない早打ちで狙い球が絞れておらず、1回戦よりも緩い変化球を効果的に生かした浦がスイスイ完投した。 ×
高松商

敦賀気比 総合力で敦賀気比が上回る。初戦では両チームとも好投手との対戦で打線が低調だったが、もともと力はある。この試合では真価が問われそうだ。ロースコアは投手力で勝る敦賀気比の土俵になってしまうので、海星としては積極的に仕掛けて乱戦に持ち込みたい。3回までに1点は欲しい。 海星は積極的な攻撃で好投手・山崎を捉えたのに対し、敦賀気比は打つべき球を打たずにカウントを整えられ、力ない打球が多かった。本塁打による1得点に終わったのは予想外だった。 ×
海星
回戦 試合スコア 管理人予想 予想結果と試合解説 結果
準々決勝 滋賀学園 滋賀学園・神村、智弁学園・村上、ここまではエースの踏ん張りが光る両チーム。このゲームの見どころは、よりピンチでの踏ん張りが光る村上に対し、打撃好調の滋賀学園打線がどうこじ開けていくか、という点である。神村は投手戦でも勝つ実力を持つが、できればここまでの試合と同様、打線の援護をもらった上で勝利したいだろう。村上としてはランナーを出してもホームに還さない粘りの投球が求められる。 神村は球が高めに浮き、球種ではなくコースで的を絞っていた智弁学園打線の餌食となり、前の2試合で当たりがなかった上位打線に勢いを与えてしまった。逆に村上はうまく緩急をつけて全く的を絞らせずに2安打完封。こうまで両エースの出来に差が出るとは想定外だった。 ×
智弁学園

龍谷大平安 龍谷大平安・市岡、明石商・吉高、両エースの出来が勝敗を分けるのは自明の理。ここまでの両校の打線を見る限り、低めに集めてさえいればそう打たれることはないだろうが、わずか1球甘く入っただけで逃さないしたたかさもある。さすがに当日の両投手の調子の予測はつきにくいが、吉高が試合中に足をつっていたのは少し気になる。中1日の休養もあるので、よほど重傷でない限り影響はないと思うが…。 この試合も両エースが素晴らしい出来で、延長戦に突入。吉高は低めに落ちるスプリットを効果的に生かしていたが、最後は疲れからか甘く入った球をサヨナラ打された。明石商としては機動力を封じられ、さらに度重なるバント失敗で吉高を援護できなかったのが悔やまれる。
明石商

木更津総合 木更津総合は武田の先発も考えられるところ。2回戦で16得点と大爆発した秀岳館打線は力があるが、相手投手の制球力や守備のミスに助けられた部分も大いにあり、この試合は4〜5点くらいの勝負になりそうだ。秀岳館の投手陣は結果的に2回戦で無失点だったが、制球力には不安が残り、継投のタイミングも重要になる。木更津総合投手陣の球が高めに浮くようだと危うい。制球力がポイント。 この試合もしびれた。秀岳館は豊富な投手陣の中で、エース・有村を先発させる起用でゲームを落ち着かせることに成功。おそらく他の投手の先発では負けていただろう。9回2死2ストライクからの微妙な判定→四球→タイムリー2本という流れは、いかにも高校野球らしい結末。 ×
秀岳館

高松商 17 両チーム連戦となるが、高松商のエース・浦は2回戦で94球完投であり、疲労はそれほど心配ないだろう。どちらかと言えば投手戦より打撃戦になりやすいが、2回戦で直球主体の配球を打ち崩した海星打線にとって、カーブやスライダーを効果的に使う浦はタイプが全く異なる。どこまで対応できるか。高松商打線もこれまでとはタイプの異なる投手との対戦だが、4〜5点は取れると見ている。 両チーム合計39安打の打ち合いで、さすがにここまでとは予想外。海星は頼みのエース・春田の状態が悪く、2回降板でプランが崩れた。高松商も想定より早い継投を余儀なくされて、打線の援護がなければ危うかった。高松商は持ち味の積極走塁のほか、キッチリ決めた犠打が生きた。
海星
回戦 試合スコア 管理人予想 予想結果と試合解説 結果
準決勝 智弁学園 智弁学園の村上、龍谷大平安の市岡、ここまで両エースが安定している。控え投手の先発はちょっと考えにくいので、村上・市岡の当日の調子が勝敗を分ける形になるだろう。ということで、準々決勝でのエースの消耗度を考慮して智弁学園の勝利予想とした。ただし、智弁学園は今大会初めて左投手と対戦するが対応できるかどうか。打力もある両チームで、両投手とも疲労が蓄積してくるころだが、それでも投手戦になるのではないかと予想する。 市岡はマメの影響で調子が悪く、粘りの投球を見せる。村上のほうが調子が良かったが、智弁学園は市岡に機動力を封じられ、8回終了時点で8安打しながら無得点。最後は市岡の踏ん張りがきかなくなって逆転サヨナラ負けしたとはいえ、秋から格段の成長を見せた龍谷大平安。原田監督の柔らかい表情がすべてを物語っているのではないだろうか。
龍谷大平安

秀岳館 どちらも打撃のチームだが、準々決勝の勝ち上がりは対照的。高松商はようやく「らしい」攻撃ができてきたとはいえ、投手陣の乱調と守備陣の1試合4失策は頭が痛い。秀岳館の強力打線に対して失点を抑える見込みは全く立っていないと言っていい。秀岳館としては、切り札とも言えるエース・有村をベンチに置き、勝負どころで投入したい。乗っている高松商打線を1人の投手で抑えるのは大変な仕事だからだ。高松商は8点以上の援護点が欲しい試合。 今大会の浦は投げるたびに調子が違って読みにくかった。大きなカーブを生かしつつしっかり低めに集め、再三秀岳館打線に鋭い当たりは許しつつも、11イニングで被安打10の2失点完投は立派。秀岳館は先発堀江が6回2失点に抑え、有村を7回から投入する継投はうまくいったが、打線のつながりがなかったことが悔やまれる。 ×
高松商
決勝 高松商 高松商は今大会登板している背番号4の美濃のほか、神宮大会で登板した多田も控えるとはいえ、ちょっと登板させにくいだろう。浦の先発を予想するが、今大会は登板ごとに調子が異なり、投げてみないことには分からない。智弁学園は村上が全試合完投して2失点と安定度では圧倒的に上だが、かなりの疲労が想定される。そして高松商はその疲労を見逃さないだけの打力を持っており、打ち崩せるのではないかと見る。準決勝で11イニング投げた浦ももちろん疲労はしているだろうが、それほど力投するタイプではないだけに抜いた投球ができるのではないだろうか。 前日の試合を見て高松商なら打てるのではないか、と直感したが外れた。チャンスは作れたが本塁が遠かった。走者を得点圏に背負ってから村上はボール球をよく振らせ、粘りの投球がとても光った。浦のほうが本来の持ち味が出ているように見えたが、2回裏の併殺崩れの1点が重くのしかかってしまった。両校の打力から考えればもっと打ててもおかしくはないが、それだけ両投手が素晴らしかったことの証明だと思う。 ×
智弁学園


 

大会を終えた感想

 14/31で、試合ごとの的中率は.452。過去最低だった2009年センバツを下回り、歴代最低の的中率となってしまった。何を書いても言い訳にしかなりませんが、勝敗が微妙なカードをことごとく外してしまったのが痛かったです。

 センバツらしく引き締まった投手戦が多い大会ではあったが、一方で選考に「疑惑」を生んだ高校は昨年に引き続き初戦で大敗している。もちろん選手には何の非もなく全面的に主催者の責任であるが、「普通」の選考をしていればさらに引き締まったゲームが増えていたと思われるだけに野球ファンとして残念である。この影響もあり、今大会はいつもにも増して接戦と大差ゲームの両極端に分かれた感がある。

 近畿勢が4校8強入りし、ベスト4はすべて西日本勢となるなど、昨夏とは真逆のような勢力図になった。もっとも、出場校が西日本20校、東日本12校と大きく偏っているのも一因ではあるが、それを差し引いても東日本勢に元気がなかったのは事実だ。

 優勝したのは智弁学園(奈良)。春夏合計27回目の出場にして初の決勝進出、初優勝、そして奈良県勢としては天理以外初めての優勝となった。奈良県勢の優勝は、1997年春の天理以来19年ぶりである。また、奈良県勢は春夏合わせて4度の決勝進出でまだ負けがない。

 正直なところ、秋の戦いぶりを見るとマークすべき選手が限られており、その選手が活躍しなければ負けてしまうというイメージだった。しかしこのセンバツで1戦ごとに成長した。たしかにエース・村上に頼る割合は大きいが、チーム全体のレベルがどんどん上がっていったように思う。秋に4番を打った大橋が7番に入ったのは、選手の底上げができたからだろう。夏は秋・春とは違ったオーダーになることも考えられ、今から楽しみである。



 

管理人が選ぶ印象に残った試合

順不同で、春は5試合ピックアップします。あくまで「印象に残った試合」なので、接戦の好ゲームとは限らず、大差ゲームであることもあります。5試合に絞ってはいますが、もちろんほかにも良いゲームはたくさんあります。

  • 1回戦 釜石2−1小豆島
  • 史上2度目の21世紀枠対決には熱い応援団が多数駆け付ける。両チームとも好守備で投手を盛り立て、とりわけ母が東日本大震災でいまだ行方不明という釜石のエース・岩間の力投には感動せずにいられなかった。

  • 準々決勝 龍谷大平安2−1明石商(延長12回)
  • 5回まで両チーム無得点の投手戦。明石商が6回表に先制するも、その後はスクイズ失敗や満塁での逸機などで追加点を取り損ね、最後は力投を見せていた吉高が甘い球をサヨナラ打された。流れが二転三転する試合だった。

  • 準々決勝 秀岳館2−1木更津総合
  • 2回戦で16得点と大爆発した秀岳館打線が8回2安打無失点に抑え込まれ、1−0の白熱した投手戦。しかし9回裏2死から微妙な判定による四球でチャンスを広げ、タイムリーヒット2本で大逆転サヨナラ。最終回は興奮した。

  • 準々決勝 高松商17−8海星
  • 前述の2試合の後の第4試合。良い意味での重苦しい試合が2つ続いた後だけに、派手な打ち合いに興奮した。高松商の22安打が光るが、5犠打と攻撃的な走塁も良いスパイス。海星の諦めずに反撃する姿勢も非常に良かった。

  • 決勝 智弁学園2−1高松商(延長11回)
  • 高松商にとっては2試合連続3回目の延長戦。村上・浦の両エースが粘り、決勝戦にふさわしい投手戦となる。11回裏、2死走者なしからヒットと長打で智弁学園がサヨナラ勝ち。1球の怖さを改めて痛感させられる試合だった。


    印象に残った試合 皆様の投票結果

    1位 準決勝 智弁学園 2−1 龍谷大平安 19
    2位 準々決勝 秀岳館 2−1 木更津総合 18
    2位 準々決勝 龍谷大平安 2−1 明石商 18
    4位 決勝 智弁学園 2−1 高松商 13
    5位 準々決勝 高松商 17−8 海星 4
    5位 1回戦 智弁学園 4−0 福井工大福井 4
    7位 1回戦 高松商 7−6 いなべ総合 3
    7位 1回戦 海星 3−2 長田 3
    9位 準決勝 高松商 4−2 秀岳館 2
    9位 2回戦 明石商 3−0 東邦 2
    9位 2回戦 木更津総合 4−1 大阪桐蔭 2
    9位 2回戦 海星 2−1 敦賀気比 2