都道府県 | 高校名 | 出場回数 | 日 刊 | 報 知 | サンスポ | スポニチ | 中 日 | 管理人 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
北北海道 | 帯広大谷 | 初出場 | C | C | C | C | C | C |
南北海道 | 北照 | 3年ぶり3回目 | B | B | B | B | B | B |
青森 | 弘前学院聖愛 | 初出場 | B | B | B | B | C | B |
岩手 | 花巻東 | 2年ぶり7回目 | B | B | B | B | B | C |
秋田 | 秋田商 | 2年連続17回目 | C | C | B | B | B | C |
山形 | 日大山形 | 6年ぶり10回目 | B | B | C | B | C | C |
宮城 | 仙台育英 | 2年連続24回目 | A | A | A | A | A | A |
福島 | 聖光学院 | 7年連続10回目 | B | B | B | B | B | B |
茨城 | 常総学院 | 2年連続15回目 | B | B | B | B | A | B |
栃木 | 作新学院 | 3年連続9回目 | C | B | B | B | B | B |
群馬 | 前橋育英 | 初出場 | B | B | B | B | B | B |
埼玉 | 浦和学院 | 2年連続12回目 | A | A | A | A | A | A |
千葉 | 木更津総合 | 2年連続4回目 | B | B | B | B | B | B |
東東京 | 修徳 | 9年ぶり5回目 | B | B | B | B | B | C |
西東京 | 日大三 | 3年連続16回目 | A | A | A | A | A | A |
神奈川 | 横浜 | 2年ぶり15回目 | B | A | A | B | A | B |
新潟 | 日本文理 | 2年ぶり7回目 | C | B | B | B | B | B |
長野 | 上田西 | 初出場 | B | C | C | B | B | B |
山梨 | 日川 | 3年ぶり4回目 | B | B | C | B | B | C |
静岡 | 常葉菊川 | 5年ぶり4回目 | B | B | B | B | A | B |
愛知 | 愛工大名電 | 2年連続11回目 | B | A | B | B | B | B |
岐阜 | 大垣日大 | 6年ぶり2回目 | B | B | B | B | B | B |
三重 | 三重 | 4年ぶり11回目 | B | B | B | B | B | C |
富山 | 富山第一 | 初出場 | B | B | C | B | B | B |
石川 | 星稜 | 6年ぶり16回目 | B | B | B | B | B | B |
福井 | 福井商 | 2年ぶり22回目 | B | B | B | B | B | B |
都道府県 | 高校名 | 出場回数 | 日 刊 | 報 知 | サンスポ | スポニチ | 中日 | 管理人 |
滋賀 | 彦根東 | 初出場 | B | C | C | B | C | C |
京都 | 福知山成美 | 5年ぶり4回目 | B | A | B | B | B | B |
大阪 | 大阪桐蔭 | 2年連続7回目 | A | A | A | A | A | A |
兵庫 | 西脇工 | 初出場 | C | B | C | B | B | C |
奈良 | 桜井 | 初出場 | C | C | C | C | C | C |
和歌山 | 箕島 | 29年ぶり8回目 | B | B | B | B | B | B |
岡山 | 玉野光南 | 11年ぶり3回目 | B | B | B | B | B | B |
広島 | 瀬戸内 | 13年ぶり2回目 | A | B | B | B | A | B |
鳥取 | 鳥取城北 | 2年連続3回目 | C | B | C | B | B | C |
島根 | 石見智翠館 | 8年ぶり8回目 | C | C | C | C | C | C |
山口 | 岩国商 | 27年ぶり4回目 | B | B | B | B | B | C |
香川 | 丸亀 | 13年ぶり4回目 | B | C | B | B | C | C |
徳島 | 鳴門 | 2年連続8回目 | B | B | B | B | B | B |
愛媛 | 済美 | 5年ぶり4回目 | A | A | A | A | A | B |
高知 | 明徳義塾 | 4年連続15回目 | B | A | A | B | B | B |
福岡 | 自由ケ丘 | 初出場 | B | B | B | B | B | C |
佐賀 | 有田工 | 初出場 | B | C | C | C | C | C |
長崎 | 佐世保実 | 2年連続5回目 | C | B | B | B | C | B |
熊本 | 熊本工 | 4年ぶり20回目 | B | B | B | B | B | B |
大分 | 大分商 | 16年ぶり15回目 | C | C | C | B | C | C |
宮崎 | 延岡学園 | 3年ぶり7回目 | C | C | C | B | C | B |
鹿児島 | 樟南 | 4年ぶり18回目 | B | B | B | B | B | B |
沖縄 | 沖縄尚学 | 8年ぶり6回目 | B | B | B | B | B | B |
日 刊 | 報 知 | サンスポ | スポニチ | 中日 | 管理人 | |||
A | 6 | 9 | 7 | 5 | 9 | 4 | ||
B | 32 | 30 | 29 | 40 | 29 | 28 | ||
C | 11 | 10 | 13 | 4 | 11 | 17 |
高校名 | ||
---|---|---|
◎本命 | 優勝候補の筆頭的存在 | 浦和学院、日大三 |
○対抗 | 優勝候補の二番手集団 | 仙台育英、大阪桐蔭 |
△穴 | 優勝する実力は十分にある | 北照、常葉菊川、瀬戸内、済美 |
※注目 | 管理人の個人的な注目校! | 上田西、富山第一、箕島 |
解説 | センバツ優勝の浦和学院が中心となるのは間違いないが、選手個々の実力だけでいえば日大三も互角以上だ。夏連覇を狙う大阪桐蔭は課題の投手陣が整備されてきたか。神宮王者の仙台育英も打力はあるが、馬場の不調が少し心配。センバツ準優勝の済美と瀬戸内は好投手を擁し期待大、野手陣の援護が必要。北照は投攻守に穴がなく総合力は高い。常葉菊川は投手陣が成長している。 2009年春以来の出場となる箕島は、夏は久々の登場。星稜との対戦はあるか? 上田西、富山第一はどちらも実力がありながら甲子園出場を何度も阻まれてきた高校。大暴れに期待したい。 |
※今年から抽選方法が変わり、8強予想はできなくなりました。
回戦 | 試合スコア | 管理人予想 | 予想結果と試合解説 | 結果 | |
---|---|---|---|---|---|
1回戦 | 大垣日大 | 4 | 大垣日大がやや有利。投攻守にバランスが取れ、左右2枚看板の投手陣も強力だ。有田工は最速146キロのプロ注目右腕・古川が投打の大黒柱で、県大会5試合すべて1点差で勝利した。打ち合いでは不利なので接戦に持ち込みたい。佐賀県勢は開幕試合を引くと過去2度優勝している。 | 大垣日大は、捉えられ始めていたエース高田をあっさり降板させ、1年生左腕・橋本に交代した采配が裏目となった。敬遠策も裏目に出て逆転され、ベテラン阪口監督の采配がことごとく裏目に出たという感想である。 | × |
有田工 | 5 | ||||
大阪桐蔭 | 10 | 総合力で大阪桐蔭が上回る。もともと打力では春夏連覇した昨年より上との評判だが、それに加えて右腕・葛川の安定感が増したのが非常に大きい。日本文理も昨秋に比べて投手陣が著しく向上したが、それでも最速143キロ右腕・飯塚が県大会で21与四死球なのは気になるところ。 | 日本文理は6回まで3投手の苦心の継投で10失点、エースの飯塚を4番手として7回から登板させて無失点。理由は不明だが、飯塚が長いイニングを投げられなかったのが惜しい。初回の盗塁死もけっこう痛かった。 | ○ | |
日本文理 | 2 | ||||
箕島 | 2 | 戦力差はあまりない。箕島は故・尾藤公監督の長男・尾藤強監督が今春から指揮をとる。県大会で打率.391と好調だったが、個人的には投手のチームという印象だ。日川は「山梨のダルビッシュ」こと194センチの大型右腕・山田が軸。3〜4点勝負の投手戦になると予想する。 | 試合展開そのものはおおむね想像通りだったが、日川打線の右打者が直球を完璧にとらえて、打球がよく伸びるとされるレフト方向に3本塁打したのが見事。箕島は中盤以降毎回のように作ったチャンスを逃した。 | × | |
日川 | 4 | ||||
聖光学院 | 4 | 総合力でほぼ互角。センバツ8強の聖光学院は左腕・石井が極度の不調でエース降格も、今や佐久間らが台頭し不安はない。高校通算58本塁打の4番園部を中心とする打線も強力。愛工大名電は打力ではやや劣るが、1年夏から公式戦登板を経験しているエース東の安定感が抜群だ。 | 両チームともスクイズ失敗のトリプルプレーや三盗失敗などでチャンスを潰し合ったが、普通に打たせていればどうだったか。聖光学院は代打で途中出場した背番号8の酒谷が3打点とラッキーボーイになった。 | ○ | |
愛工大名電 | 3 | ||||
熊本工 | 3 | 両チームとも長打力はさほどなく、犠打や機動力を絡めて1点ずつ奪うという似たようなチームカラー。熊本工は予選で6試合すべて完投した左腕・山下の安定感が素晴らしい。鳥取城北は左右2枚看板だが、左打者の多い熊本工に対し、背番号10の左腕・福岩がカギを握りそうである。 | 熊本工は序盤に点差を広げるチャンスがあったが逃し続けた。鳥取城北は2回から途中救援した左腕の福岩が好救援してゲームが落ち着く。鳥取城北としては8回表のスクイズ失敗が非常に悔やまれる。 | ○ | |
鳥取城北 | 2 | ||||
修徳 | 8 | 打撃戦に期待。修徳の長打攻勢に対し、大分商はつなぐスタイルで勝ち上がってきており、タイプは異なる。大分商の左腕・笠谷の低めに集める投球に対し、左打者が5人の修徳打線がどう対峙するかに注目。修徳投手陣の予選での数字は良いが、大分商打線を抑えられるか不安が残る。 | 笠谷は3度のけん制刺や味方の好守などで粘り強く投げていたが、終盤に球威が落ちたところを修徳打線に打ち込まれてしまった。修徳は予選で1イニングしか投げていない2番手左腕・桜井の好投が光る。 | ○ | |
大分商 | 2 | ||||
北照 | 0 | 好カード。常総学院は最速145キロのエース飯田がやや不調気味だが、センバツで完封負けを喫した打撃は向上している。北照は出場49校中2位のチーム打率.408を誇り、下位まで切れ目がない。昨春・今春と2度の甲子園を経験しているエース左腕・大串の投球内容が重要になりそうだ。 | 大串の球が高く、失策などで走者をためて主砲の内田に手痛い先制3ランを被弾。よく球が飛ぶ今大会としては最悪の試合展開になってしまった。北照はセンバツ準々決勝と同じくらい、淡泊に敗れ去った印象。 | × | |
常総学院 | 6 | ||||
星稜 | 5 | 戦力差はあまりない。投手陣の安定感で星稜が勝るが、鳴門のエース板東はセンバツも経験して非常に修正能力が高い。県大会の映像が役に立たないという可能性すらある。両チームとも守備は安定していて、球際に強い。投手戦も打撃戦も考えられるが、締まったゲームに期待したい。 | 初回の1死満塁のピンチを星稜の走塁ミスで切り抜け、板東が波に乗った印象。星稜のエース・岩下は変化球が甘く入り、6回までは1失点で食い止めたが、7回は守備のミスもあり歯止めが利かなかった。 | × | |
鳴門 | 12 | ||||
作新学院 | 17 | 作新学院がやや有利。投手戦が予想される。作新学院は県大会で5投手が登板し、6試合で6失点と安定。大胆な継投も十分想定される。桜井は県大会で下位打線が好調だった半面、上位打線に元気がなかった。打線の組み替えも視野に入れ、先取点を先に奪いたいところ。 | 桜井は初回から守備のミスを連発し、桜井のエース・竹野のリズムが完全に乱れてしまった。普段は平常心を身上とするチームだが、残念ながらチーム全体が浮き足立っていたように見えた。 | ○ | |
桜井 | 5 | ||||
回戦 | 試合スコア | 管理人予想 | 予想結果と試合解説 | 結果 | |
1回戦 | 福井商 | 4 | 総合力で福井商が上回る。一昨年選手権で甲子園のマウンドも経験した福井商のエース・中村文は最速146キロを誇る好投手。当たっている帯広大谷打線との対決が見もの。帯広大谷はタイプの異なる左右4投手を擁し、守備も6試合で1失策と堅い。福井商の犠打攻勢を確実に処理したい。 | 中村文の調子がどうにも良くなく、さらに帯広大谷は抑えのエースとも言うべき佐藤和を先発起用、120キロもない緩い球を低めに集めて好投した。好ゲームになったが、最後は犠打処理のミスが出て逆転を許してしまった。 | ○ |
帯広大谷 | 3 | ||||
浦和学院 | 10 | 初戦最大の好カード。仙台育英は馬場の不調と内野陣の守備の乱れが不安点。鈴木が先発した場合に大胆な継投策を採れるかどうか。浦和学院はエース小島の投球内容が盤石だが、打線の調子に不安があり、その影響で山口ら控え投手の登板数が少ない。どちらの不安材料が先に出るか。 | 小島は初回に四死球連発でいきなり6失点、鈴木は3回に連打を浴びるが、馬場の出来に不安を感じたのか継投が遅れ、傷口が広がった。両チームの勝ちたい思いというのは、非常によく伝わってきた。 | × | |
仙台育英 | 11 | ||||
木更津総合 | 7 | 総合力でほぼ互角。打撃力は木更津総合、投手力は上田西が上回る。上田西はエース左腕・浦野の調子が今ひとつだが、投手陣の層は厚く、誰が先発するかは読みにくい。先制して逃げ切るスタイルだけに、木更津総合が先取点を奪えば昨夏甲子園での経験値も生きて有利に進むと見る。 | 浦野は4回までノーヒットの快投を見せるが、5回に突如制球を乱し、ストライクを取りに行ったところを痛打された。4回までの好投が頭にあったのか、継投が遅れて傷口を広げてしまったのが惜しまれるところか。 | ○ | |
上田西 | 5 | ||||
沖縄尚学 | 8 | 戦力差はそれほどない。両チームとも長打よりもつなぐ打撃スタイルなので大量点は望みにくく、投手戦になりやすいと思う。ポイントは比嘉・仲村渠の両エースのコントロール。2人とも夏は低めにうまく集める投球が光ったが、過去には甘く入って打ち込まれた経験も持っている。 | 沖縄尚学は宇良が先発し、その後も早めの継投策に打って出た。センバツでは3番手以降の投手が打ち込まれたが、この日は山城が好投したのが大きい。打線も仲村渠の速球に押されず、積極的な走塁も光った。 | ○ | |
福知山成美 | 7 | ||||
弘前学院聖愛 | 6 | 戦力的にほぼ互角。両校とも県大会では本命校を破り勢いに乗っており、集中打で一気に試合をひっくり返す力強さもある。打撃力と投手陣の安定感で聖愛が有利と予想する。玉野光南のエース・星は丹念にコーナーを突く丁寧さがあるが、タイミングを合わせやすいフォームでもある。 | 弘前学院聖愛のエース・小野は横手から140キロ前後の切れのある球を投げ込み、玉野光南打線は全体的に押され気味。逆に弘前学院聖愛は毎回のように走者を出し、機動力も絡めてそつなく加点した。 | ○ | |
玉野光南 | 0 | ||||
西脇工 | 4 | 投手力は西脇工、打撃力は石見智翠館が上回る。西脇工の絶対的エース・翁田の投球内容が試合を左右すると見て間違いないだろう。西脇工は県大会3度のサヨナラ勝ちと粘りもある。石見智翠館は県大会で7本塁打を誇るが、球場の広さが違うだけに、大振りには気をつけたい。 | 翁田は威力のある直球を制球良く投げ込み、石見智翠館打線に思うような打撃をさせなかった。一方の西脇工は石見智翠館の守備のミスに付け込んで得点し、得意のスタイルで逃げ切った。 | ○ | |
石見智翠館 | 1 | ||||
前橋育英 | 1 | 打撃力の差で前橋育英が有利。前橋育英は最速148キロ右腕・高橋光を中心に、内野陣も守りが堅い。本来は守りのチームだが、攻撃陣が先攻して流れをつかみたい。投手戦になるとセンバツで履正社を破った左腕高橋の粘投が生きる展開もあるので、岩国商は先取点が欲しい。 | 高橋光は9者連続を含む13奪三振の好投で、岩国商打線を完全に抑え込んだ。前橋育英は再三チャンスを作るが、2度のスクイズ失敗などで生かしきれず。両チーム無失策で、高校野球らしい好ゲーム。 | ○ | |
岩国商 | 0 | ||||
佐世保実 | 0 | 総合力でほぼ五分。樟南の絶対的左腕・山下と、佐世保実の木下・山口の左右2枚看板の投手戦になりそうだ。両校とも守備に力を入れており犠打を多用するだけに、バント処理のミスが出ると流れが傾きそう。勝敗予想はかなり迷ったが、昨夏甲子園の悔しさを持つ佐世保実を推す。 | 期待にたがわぬ好ゲーム。両投手とも低めにボールを集め、長打をほとんど許さなかった。特に木下はフライアウトがゼロである。佐世保実としては、5回まで毎回作ったチャンスを逃したのが悔やまれる。 | × | |
樟南 | 1 | ||||
回戦 | 試合スコア | 管理人予想 | 予想結果と試合解説 | 結果 | |
2回戦 | 延岡学園 | 4 | 2試合連続の九州対決。両校とも県大会では守備が乱れたが、とりわけ自由ケ丘の17失策は大きな不安要素。どこまで立て直せるか。敢えて先攻を選ぶのもひとつの手だろう。延岡学園は本来のエース・上米良が怪我でベンチ外だが、それでも横瀬・奈須の左右2枚が安定している。 | 自由ケ丘の守備は大崩れせず、むしろ随所で好守備も見せた。延岡学園は持ち味の打撃力を見せつけ、4本の長打を含む10安打、継投もベストなタイミングで行われて失点を最小限に防いだ。 | ○ |
自由ケ丘 | 2 | ||||
横浜 | 7 | 総合力で横浜が上回る。2年生主体で厳しい組み合わせを勝ち上がった横浜は、投打に力がある。2年生左腕・伊藤は桐光学園の松井にも投げ勝ち、自信を深めている。丸亀は県大会を1人で投げ抜いた左腕・宮崎が軸。精神的優位に立つためにも、丸亀は先取点は与えたくない。 | 横浜打線は宮崎にうまくタイミングを合わせ、中盤以降は連打攻勢が止まらなくなった。丸亀守備陣も好守で宮崎を助ける場面もあったが、横浜打線が上回った。伊藤は制球力が光った。 | ○ | |
丸亀 | 1 | ||||
日大三 | 1 | 投打とも日大三が上回る。日大三はチーム打率が.415で出場49校中トップ、守備も堅く、投手陣は140キロを超える左右の本格派がズラリと顔を並べる。昨夏甲子園経験者もおり、どこにも死角はない。日大山形も強打・堅守に速球派投手陣とタイプは似ており、打撃戦に持ち込みたい。 | 日大三は初回に失策と本塁打で2失点し、その裏に1点を返してなおも1死満塁と流れを引き戻しかけたが、後続が凡退。中盤以降は焦りが見られ、大振りが目立った。日大山形としては会心の試合。 | × | |
日大山形 | 7 | ||||
花巻東 | 9 | 花巻東がやや有利。花巻東は投手陣の層が厚く、誰が先発するか読みにくいほどだ。彦根東は左腕・平尾を軸に堅実な攻撃を身上とするが、打線に火がつくと怖い。花巻東の投手陣対彦根東の打撃陣という勝負になるだろう。花巻東は予選で登板なしの好投手・岸里が不気味な存在。 | 彦根東は序盤に浮き足立ち、平尾の投球は的確にタイミングを合わされて花巻東の積極的な攻撃を止め切れなかった。中盤以降は随所に持ち味も出ただけに、序盤に差を広げられたのが惜しまれる。 | ○ | |
彦根東 | 5 | ||||
明徳義塾 | 2 | 好カード。昨夏甲子園マウンドを経験した明徳義塾・岸と、予選決勝で引き分け再試合を投げ切った瀬戸内・山岡の投手戦になりそうだ。両チームとも予選のチーム打率は2割台でロースコアが予想されるが、そうなると甲子園経験豊富な馬淵監督の手腕が生きやすいと見た。 | 期待通り、見ごたえのある投手戦となる。山岡は球速だけでなく、素晴らしいコースに投げ分けられていたが、ソロ本塁打を打たれた後にもう1点与えてしまったのが悔やまれる失点となってしまった。 | ○ | |
瀬戸内 | 1 | ||||
富山第一 | 5 | 富山第一がやや有利。秋田商はアンダースローの佐々木が県大会をほぼ1人で投げ抜いたが、富山第一は振り回す打線ではないだけに、彼の出来が勝敗を左右しそうだ。予選で10失策の守備陣が足を引っ張ると苦しい。富山第一は本格派右腕・宮本が無難に立ち上がれば勝機が広がる。 | 現代ではやや珍しいアンダースローだけに、富山第一打線にも少し戸惑いが見られたが、2〜3巡目にはしっかりと合わせてKOした。宮本は力と技で秋田商打線を抑え込んだ。東北勢全校初戦突破はならず。 | ○ | |
秋田商 | 0 | ||||
済美 | 9 | センバツ準優勝の済美がやや有利。三重は数字には表れないが、打力はある。済美のエース・安楽が球速にこだわりすぎると危ない。普段通り落ち着いて投げたい。三重の若林・政木の投手陣は力があり、接戦にも強い。中盤までは接戦になると予想するので、お互いに我慢が必要だ。 | 若林がストライクが入らず早期降板し、三重のゲームプランが狂った。立ち上がりが乱れた安楽は中盤以降落ち着きを取り戻し、中盤まで接戦だった三重が我慢しきれず失点を重ねていってしまった。 | ○ | |
三重 | 7 | ||||
常葉菊川 | 5 | 1試合こなした有田工に対し、試合間隔が空く中で予選で不調だった常葉菊川打線がどう立ち向かうかがポイント。有田工のエース・古川は148キロをマークしたが、球が高めに浮く傾向もあった。1回戦で3盗塁を許した有田工バッテリーとしては、常葉菊川の機動力も警戒したい。 | 有田工は盗塁を2つ刺すなど随所に見せ場も作るが、古川は死球の直後に2度長打を浴びるなど常葉菊川の積極打法に屈した。常葉菊川は継投も予想されたが、堀田が好投して95球で完投した。 | ○ | |
有田工 | 3 | ||||
回戦 | 試合スコア | 管理人予想 | 予想結果と試合解説 | 結果 | |
2回戦 | 大阪桐蔭 | 4 | 総合力で大阪桐蔭が上回る。両校とも1回戦では3本塁打ずつ放っており、派手なゲームになる可能性も秘める。日川のエース・山田は初戦よりも低くボールを集めないと苦しい。一方大阪桐蔭のエース・葛川も初戦では絶対打てないような出来ではなく、日川打線は積極的に振りに行きたい。 | 三枝・山田の日川投手陣はどちらもフォークなどの変化球を低めに集め、やや大振り傾向の大阪桐蔭打線に爆発を許さなかった。2度の三盗失敗もあったが、打線も持ち味の積極攻撃を見せ好ゲームになった。 | ○ |
日川 | 3 | ||||
聖光学院 | 1 | 聖光学院は背番号10の石井が復調傾向、逆に福井商はエースの中村文の出来に不安が残った。打撃力を考えても、聖光学院がやや優位と読む。中村文が本来の調子を取り戻せば投手戦になるだろう。1回戦で両チームとも多用していたスクイズの成否が勝敗を分ける可能性が考えられる。 | 福井商は1回戦で好投した長谷川を先発起用。これが聖光学院の意表を突く格好になり、しかも初戦に劣らぬ素晴らしい投球で完投した。聖光学院の石井もよく投げ、期待以上の見ごたえのある投手戦になった。 | × | |
福井商 | 2 | ||||
作新学院 | 4 | 初戦で17得点の作新学院と、2失点で守り切った熊本工の対戦。本来は作新学院も守りのチームだが、得意の機動力も初戦ではうまく使えていた。作新学院としては投手戦でも打撃戦でも戦えるめどが立ったが、熊本工は初戦でチャンスに一本出なかった打線の調子に不安を感じる。 | 熊本工はエース・山下の制球が良くなく、作新学院は終始ランナーを出して押しまくった。熊本工としては流れを変えるべく、思い切った継投があっても良かったが、むしろ作新学院のほうが大胆に継投して逃げ切った。 | ○ | |
熊本工 | 0 | ||||
仙台育英 | 1 | 好カード。初戦で10失点を喫した仙台育英投手陣だが、投球自体がそれほど悪かったわけではなく、苦しい試合を勝ち切ったことで落ち着きが出るだろう。ただし4番上林の打撃だけは修正が必要だ。常総学院のエース・飯田は初戦のように変化球中心で低めに集められるか。 | 飯田は初戦と同様に直球・変化球を低めに集めて、初戦で10安打11得点の仙台育英打線に気持ちよくスイングさせなかった。仙台育英は、5回まで無安打投球だった先発鈴木を代えるのが早すぎるように感じた。 | × | |
常総学院 | 4 | ||||
鳴門 | 6 | 初戦では両チームとも投手陣の良さも垣間見えたが、それでも打撃戦になりやすいと見る。鳴門は板東の完投だろうが、問題は修徳の投手起用。初戦で好投した左腕・桜井は再び出番があるだろう。ピンチの場面で躊躇なく継投できるか、そして再び桜井が好投できるかが注目点。 | 予想通りの打撃戦。修徳は先発の西林が3回途中KOとゲームプランが崩壊する危機だったが、2番手の遊佐が好投し桜井の出番はなかった。両チームともピンチでの再三の好守と外角への制球力が光った。 | ○ | |
修徳 | 5 | ||||
弘前学院聖愛 | 4 | 総合力でほぼ互角。両チームとも初戦では打撃好調だったが、そう点は入らないと見る。注目は沖縄尚学の投手起用。誰が先発するか、山城の登板があるかなど興味深い。単調な投球では弘前学院聖愛打線に捉まりそうなので、継投で目先を変えたい。聖愛も左腕一戸の出番があるか? | 弘前学院聖愛は初回から塁上を賑わせ、得意の機動力で揺さぶった。失敗もあったが自分たちの野球を貫き、最後まで押し切ったという感想である。沖縄尚学は小野に最後までタイミングが合っていなかった。 | ○ | |
沖縄尚学 | 3 | ||||
西脇工 | 1 | 戦力差はあまりない。初戦で5回に集中打で7点を挙げた木更津総合だが、他の回はほぼ抑えられていた。西脇工・翁田の外角低めの直球を打ち崩せるかがポイント。木更津総合のエース・千葉は初戦の投球はやや高めに浮き逆球も多めだった。西脇工は大応援団を力に変えたい。 | 木更津総合は先発の千葉がアクシデントで打者1人で降板するピンチも、2番手の左腕・笈川が落ち着いて投球し、バックも無失策と先取点で応えた。翁田は立ち上がりに制球が甘かったのが惜しまれる。 | × | |
木更津総合 | 3 | ||||
前橋育英 | 1 | 前橋育英が投打ともやや上回る。しかし初戦で樟南はスリーバントスクイズをうまく決めて唯一の得点を挙げたのに対し、前橋育英はスクイズを2度失敗している。ロースコアの接戦になれば、樟南の持ち味が生きてくるだろう。前橋育英打線が5回までに2〜3点を挙げられるか。 | 樟南は堅い守りが崩れ、失策で唯一の失点を許す。さらに5回裏の最大のチャンスでは、前の試合で決めたセーフティスクイズを失敗。樟南と同じく前の試合を接戦で勝ち上がった前橋育英の細かい野球が生きた。 | ○ | |
樟南 | 0 | ||||
回戦 | 試合スコア | 管理人予想 | 予想結果と試合解説 | 結果 | |
3回戦 | 済美 | 6 | 済美の安楽は初戦で7失点。直球にこだわりすぎのようにも見えたが、変化球を多めに混ぜるとよく抑えていた。花巻東は初戦で15安打9得点と打線が爆発したが、150キロ超の安楽の直球を打ち崩すだけの力強さはないと見る。層の厚い花巻東投手陣が失点を抑えると面白い勝負になる。 | 安楽は150キロ超がほとんどなく、時には直球が130キロ台にもなった。スローカーブやスライダーを多投して花巻東打線をかわそうとしたが、不調は隠し切れなかった。済美打線の中盤までの沈黙も敗因のひとつだろう。 | × |
花巻東 | 7 | ||||
大阪桐蔭 | 1 | 総合力で大阪桐蔭が上回る。しかし大阪桐蔭打線も低めに丁寧に集めれば、そう大量点を挙げられないことも示された。明徳義塾・岸の制球力が最大のポイントになりそうだ。大阪桐蔭は網本の先発も考えられるが、明徳は4〜5点の援護点は欲しい。強肩の森が相手でも積極的に動きたい。 | 大阪桐蔭は初回に先頭打者本塁打で先制するが、森友の三盗失敗で攻めきれず。唯一打線がつながったのは初回だけで、その後は岸に散発に抑えられた。明徳義塾打線も、先発葛川の甘い球を逃さなかった。 | × | |
明徳義塾 | 5 | ||||
常葉菊川 | 1 | ロースコアにはなりにくく、4〜6点勝負の打撃戦になるだろう。常葉菊川は初戦でエース堀田の調子が良く完投したが、継投も可能。鳴門は板東の完投が予想されるが、毎試合ある程度の失点をする投手。鳴門打線が3回までに2〜3点取れるかどうかが分岐点。堀田の立ち上がりが重要だ。 | 常葉菊川は初回の守備のミスに加え、渡辺竜→穂積→堀田という継投順がどうだったか。板東は長い間合いで常葉菊川打線の焦れを誘ううまい投球。しかしこの点差で完投する必要はあったのだろうか。 | × | |
鳴門 | 17 | ||||
作新学院 | 2 | 2勝している作新学院と、優勝候補の日大三を破った日大山形の対戦。どちらも勢いに乗っている。注目は日大山形・庄司の投球。初戦では荒れ球が幸いする部分もあったが、作新学院はそつのない攻撃が持ち味で、四死球が傷口を広げる恐れがある。日大山形は初戦のように先行したい。 | 作新学院はエース・渡辺の不出来はある程度想定していたはず。庄司は前の試合よりに比べれば制球が定まっており、かつ落ちる変化球を有効に生かして作新学院打線を手玉に取ったのが勝因。 | × | |
日大山形 | 5 | ||||
常総学院 | 9 | 投手戦になるか。福井商はプロ注目のエース・中村文が初戦で乱調、2回戦では県大会で1イニングしか登板がない長谷川が完投勝利。福井商の投手起用が最初の注目点。引き締まった展開が予想されるので、先取点の行方にも注目。常総学院のエース・飯田の制球力も重要となる。 | 中村文が登板不可だったのか、今回も長谷川が先発したがこれまでの2試合のような球威がなかった。8回までは息詰まる投手戦も、9回にこらえきれず差が開いてしまった。飯田の投球術は今回も見事。 | ○ | |
福井商 | 1 | ||||
弘前学院聖愛 | 0 | 投手陣の疲労の面では試合間隔が空いた延岡学園が有利だが、横瀬・奈須の投手陣がどこまで失点を抑えられるか。弘前学院聖愛はアウトになっても三盗などで揺さぶってくる。落ち着いてアウトカウントを増やしたい。延岡学園は初戦で1失策ながら、守備面には不安が残った。 | 予想外の大差に。奈須はストライクゾーンを広く使って弘前学院聖愛打線に長打を許さず、流れを最後まで渡さなかった。聖愛の一戸は悪くなかったが小野の調子が悪く、得点できない焦りが守りにも伝染したか。 | × | |
延岡学園 | 10 | ||||
横浜 | 1 | 打力もある前橋育英は、もしかするとやや不本意かもしれないが、2試合連続で1−0の完封勝利。横浜の投手陣からは最低でも3点くらいは取れると見る。前橋育英は、中1日での登板となる高橋光の疲労具合がやや気がかり。横浜は中4日も空いて浅間ら打撃陣が好調を維持できるか。 | 戦力的には前橋育英よりやや劣る横浜の試合巧者ぶりが見られると期待していたが、送りバント失敗を含む3併殺などで攻撃のリズムをつかめず、投手陣も前橋育英に気持ちよく打たせすぎてしまった。 | × | |
前橋育英 | 7 | ||||
富山第一 | 8 | 木更津総合はエース・千葉の登板は難しいかもしれないが、笈川ら他の投手陣にも計算が立つ。しかし、得点できないイニングは淡白に攻撃終了する傾向がちょっと気になる。富山第一の好投手・宮本相手には得点できずとも揺さぶりたい。好調の富山第一打線が序盤に得点できるか注目。 | 千葉が登板できない木更津総合の台所事情と、富山第一の攻撃力が合わさった試合。それでも中盤までは0−0で耐えたが、笈川降板後に試合が傾いてしまった。富山県勢は40年ぶりのベスト8進出。 | ○ | |
木更津総合 | 0 | ||||
回戦 | 試合スコア | 管理人予想 | 予想結果と試合解説 | 結果 | |
準々決勝 | 鳴門 | 4 | 両チームとも打線は勢いに乗っている。花巻東の投手陣は枚数こそ多いが、昨年の大谷のような絶対的エースは不在。3回戦の済美戦では辛くも逃げ切ったが、継投順序とタイミングには少々疑問が残った。常葉菊川投手陣が鳴門相手に総崩れしただけに、継投について再考する必要がありそう。鳴門のエース・板東は3試合連続完投で疲労が予想されるが、ツーシームとチェンジアップを生かして粘りたい。 | 花巻東は3回戦での継投を反省してか、辛抱強い投手起用を見せた。6回に3失点したとはいえ、先発した左腕・細川の粘り強い投球が勝因である。キーマンである2番千葉は板東に1人で40球以上投げさせ、5打席すべてで出塁。鳴門としては、スタミナ切れの板東に代わる控え投手不在が痛かった。 | × |
花巻東 | 5 | ||||
明徳義塾 | 3 | ここまでの明徳義塾打線は打率こそパッとしないが、勝負どころでよく打っている。日大山形のエース・庄司は悪くても3〜4失点くらいに抑えるものと予想するが、勝負を分けるのは日大山形打線がどれだけ得点できるかだ。明徳義塾のエース・岸は球威も制球もあり、3回戦までの投球内容なら大量点が望みにくい。しかし全イニングで完璧な投球はしていないので、今回もビッグイニングを作れるか。 | 明徳義塾が先行し、日大山形が追いつくという緊迫した試合展開。疲労もある中で庄司はベストピッチ。岸もよく投げたが、今までと比べると微妙に制球力が甘く、3本の三塁打にやられた。明徳義塾は、8回裏1死満塁でのスクイズ失敗が痛すぎる。山形県勢は夏初めてのベスト4進出。 | × | |
日大山形 | 4 | ||||
常総学院 | 2 | 戦力的にはほぼ互角。両エースが3試合連続完投で安定しており休養日なしの連投になる点と、打撃好調な点は共通している。前橋育英のエース・高橋光はどちらかと言えば本格派投手だが、常総学院のエース・飯田は速球のほかに多彩な変化球や手元で動く球を駆使してくる。3年生の飯田のほうが、疲労が蓄積する中でも投球の幅が広く、抑えてくれるものと期待してみる。 | 前橋育英は喜多川が先発し、常総学院は飯田の連投となった。喜多川は2失点し、飯田は無失点で9回を迎えるが、飯田が足を痙攣して降板。緊急登板の金子はよく投げたが、9回2死からまさかの失策を足がかりに同点に追いつかれ、延長10回でサヨナラ。前橋育英のあきらめない姿勢が素晴らしかった。 | × | |
前橋育英 | 3 | ||||
富山第一 | 4 | 3回戦で延岡学園は背番号1の横瀬を温存し、背番号11の井手も試すことに成功。連戦にはなるが、投手起用には幅を持たせられそうだ。しかし富山第一の強力打線は延岡学園の投手陣を打つことができ、かつエースの宮本は連投でも波に乗る延岡学園打線を抑えられると見る。富山第一は3回戦で打線の組み替えが当たっているが、今回は打順の変更があるか注目したい。 | 富山第一は投手以外打線の組み替えはなし。9回表の無死1、3塁のチャンスを逃したのが痛すぎた。延岡学園としては、井手が先発して6回途中まで投げたのが非常に大きく、投手起用に余裕があった。富山第一は5回から宮本が救援したが、3回戦までの球威がなく、高めの球を狙われてしまった。 | × | |
延岡学園 | 5 | ||||
回戦 | 試合スコア | 管理人予想 | 予想結果と試合解説 | 結果 | |
準決勝 | 前橋育英 | 4 | 準々決勝ではどちらも終盤の逆転劇で勝ち上がってきており、波に乗る両チーム。打撃に関しては甲乙つけがたい。投手陣を比較すると、前橋育英は高橋光のほかに、背番号10の喜多川にもある程度使える目処が立ったと言える。一方で日大山形は2回戦からの登場とはいえ、準々決勝の庄司は終盤明らかにガス欠して気力だけで投げていた。控え投手も優秀だが、準決勝での甲子園初登板は怖い。投手起用が勝敗を分けそうな試合である。 | 庄司は直球に球威なく、変化球の連投で前橋育英打線を止められない。5回途中から早めの継投に入り、失点を最小限に抑えたことは賢明な処置と言える。日大山形は初回に1死満塁のチャンスを作り、5番吉岡が鋭い当たりを放つも好捕され併殺。これが最後まで尾を引いたか。高橋光も球威には欠けたが、こちらはうまく変化球を生かした。 | ○ |
日大山形 | 1 | ||||
延岡学園 | 2 | 両チームとも3枚以上の投手陣を持ち、過密日程の中でも投手起用には幅がありそうだ。花巻東投手陣は、背番号11の中里が軸になりそう。しかしゲーム終盤になるとプレッシャーからか制球を乱すパターンが多いのが気になる。6回終了時点で3点くらいのリードを保てば精神的にも優位に立てるだろう。2番千葉の驚異的な粘りは投手が1枚の鳴門には効いたが、3枚の延岡学園に効くかどうか。延岡学園は背番号10の奈須が最も安定している。 | 延岡学園は背番号1の横瀬が完投。スローカーブと直球で50キロ近い球速差があり、変化球が低めに制球されていた。さらに、速いテンポに花巻東打線が幻惑されたようである。左打者が多い花巻東打線だが、外角の直球にまるで合っていなかった。5回表の無死1、2塁のチャンスをバント失敗などで逃したのが痛い。宮崎県勢は初の決勝進出。 | ○ | |
花巻東 | 0 | ||||
決勝 | 延岡学園 | 3 | 決勝戦未体験の両チーム。経験面や勢い、さらに戦力差もほとんどない。エースの安定感などは前橋育英がやや上だが、投手陣の余力を考えて延岡学園の勝利を予想する。準決勝でエースが完投したのは両チームとも同じだが、前橋育英の高橋光が大会序盤に比べて球威が衰えているのに比べ、登板回数が少ない延岡学園・横瀬はまだ余力がある。さらに奈須・井手も自信を持って送り込める。前橋育英は喜多川を送り込めるかどうか。高橋光が先発だとすると、現在の調子を考えると最悪の場合、大量失点すら覚悟する必要がある。 | お互いにミスが失点につながったが、それでも守りの引き締まった好ゲームという印象。前橋育英としては、4回裏に外野からの好返球で4点目を阻止したことが非常に大きかった。高橋光は準決勝に続いて省エネモードで変化球中心の投球、制球は乱れ気味で140キロ超の速球は少なかったが、気迫の投球で4回以外はまともなチャンスすらほぼ与えなかった。延岡学園の継投のタイミングと投手起用が勝敗の分かれ目かもしれない。 | × |
前橋育英 | 4 |
27/48で、試合ごとの的中率は.563。実力差の小さいカードが多い中、2回戦までは順調だったが、3回戦と準々決勝は清々しいほどに外しまくった。2009年春(.484)に次ぐ過去ワースト2位の記録となった。
最初の4日間で19本もの本塁打が出てどうなることかと思ったが、最終的には37本に落ち着いた。史上初めて東北勢が5校初戦突破、富山県勢40年ぶりの8強進出、宮崎県勢初の決勝進出などの影響で、ベスト8にはフレッシュな顔ぶれが並んだ。逆に中国勢は2006、2010年に続いて5校すべてが初戦敗退。地元近畿勢はセンバツに続いて8強進出が1校もなかった。
優勝したのは前橋育英(群馬)。1991年の大阪桐蔭以来22年ぶりの初出場優勝であり、群馬県勢としては1999年の桐生第一以来14年ぶりの優勝となった。
データだけを見ると平凡で、どこにも強さが見えてこないが、個人的には細かいプレーがきっちりできているという印象だ。だからこそ接戦にめっぽう強く、準々決勝では9回2死走者なし、2点ビハインドという絶望的な場面からの逆転劇が生まれたのだろう。そして準決勝まで自責点ゼロだったエースの高橋光成(こうな)はまだ2年生。来年進化した姿を見たいのは、私だけではないはずだ。