2010(平成22)年 春のセンバツ予想

出場校評価  ベスト8予想  各試合予想  大会を終えた感想  

出場校評価

地区 高校名 都道府県 出場回数 日 刊 報 知 サンスポ スポニチ デイリー 管理人
北海道 北照 北海道 10年ぶり3回目
東北 秋田商 秋田 4年ぶり6回目
盛岡大付 岩手 7年ぶり2回目
関東 東海大相模 神奈川 4年ぶり8回目
花咲徳栄 埼玉 7年ぶり2回目
東海大望洋 千葉 初出場
前橋工 群馬 15年ぶり4回目
東京 帝京 東京 3年ぶり14回目
日大三 東京 8年ぶり17回目
北信越 高岡商 富山 4年ぶり4回目
敦賀気比 福井 2年ぶり3回目
東海 大垣日大 岐阜 3年ぶり2回目
中京大中京 愛知 3年連続30回目
三重 三重 15年ぶり10回目
地区 高校名 都道府県 出場回数 日 刊 報 知 サンスポ スポニチ デイリー 管理人
近畿 神戸国際大付 兵庫 5年ぶり3回目
大阪桐蔭 大阪 3年ぶり4回目
立命館宇治 京都 6年ぶり2回目
神港学園 兵庫 4年ぶり5回目
智弁和歌山 和歌山 2年ぶり9回目
天理 奈良 3年連続20回目
中国 開星 島根 2年連続2回目
関西 岡山 3年ぶり10回目
広陵 広島 3年ぶり22回目
四国 今治西 愛媛 4年連続12回目
高知 高知 3年ぶり15回目
九州 嘉手納 沖縄 初出場
宮崎工 宮崎 初出場
自由ケ丘 福岡 初出場
興南 沖縄 2年連続4回目
21世紀 山形中央 山形 初出場
向陽 和歌山 36年ぶり15回目
川島 徳島 初出場
日 刊 報 知 サンスポ スポニチ デイリー 管理人






20 19 20 23 20 21



 

ベスト8予想

ブロック 高校 予想 結果
天理−敦賀気比
花咲徳栄−嘉手納
実力差が小さいブロックで、非常に予想が難しい。敢えて1校本命を挙げるなら、甲子園経験豊富な天理か。不祥事のショックから立ち直っているかどうか、精神的な面にも注目したい高校。関東大会準優勝の花咲徳栄は出場校の中でトップの打率.403を誇るが、投手力・守備力もある好チーム。 敦賀気比
(−)
山形中央−日大三
開星−向陽
21世紀枠が2校入ったブロック。ここは白根の投球に期待して開星を予想。そろそろ甲子園の上位常連になりそうな高校と思える。これを僅差で追うのは日大三。投高打低のセンバツではあるが、自慢の強力打線が火を噴けば面白い存在である。 日大三
(2)
前橋工−宮崎工
立命館宇治−広陵
中国大会では4強止まりだったが、広陵の総合力は非常に高いと見るべき。投打に死角がなく機動力もあり、8強はおろか優勝まで狙える。立命館宇治がこれに続く。2年生左腕・川部の縦カーブは、春の段階では打ち崩すのはなかなか難しいかもしれない。 広陵
(1)
高知−神港学園
盛岡大付−中京大中京
夏春連覇を狙う中京大中京を外すわけにはいかない。優勝メンバーも残っており、打線は相変わらず強力。投手陣の仕上がりだけが懸念材料か。昨秋は準決勝でコールド負けを喫している神港学園だが、総合力は高い。接戦で力を発揮しそうなチーム。 中京大中京
(1)
高岡商−智弁和歌山
興南−関西
エース・島袋を始め昨年のメンバーが多数残る興南に期待。昨年は打線の援護がないチームだったが、今年は完全に変貌を遂げている。島袋を打てるチームは少ないだろう。他の3チームの実力差はわずかだが、経験面を考慮すると智弁和歌山の名前を挙げたい。 興南
(1)
帝京−神戸国際大付
今治西−三重
最速140キロ台後半の投手を3枚も揃えた帝京が本命。昨秋は神宮大会準決勝で完封負けを喫しているが、得意の集中打が出ると止まらない。長打力もありそうだ。神戸国際大付も差はない。エースで4番、さらにキャプテンまで務める岡本の働きぶりに注目したい。 帝京
(1)
東海大望洋−大阪桐蔭
大垣日大−川島
神宮大会優勝の大垣日大は、新チームでいまだ公式戦無敗だが派手さはなく基本に忠実なチーム。投手陣がどこまで仕上がっているか。大阪桐蔭も数年前のような派手さはないが、投手陣の層は厚く、打線もつながると止まらない。初の春優勝も十分考えられる。 大垣日大
(1)
自由ケ丘−東海大相模
北照−秋田商
怪物・一二三を擁する東海大相模が大本命だ。8強くらいでは満足できないチームだろう。左打者が揃った打線がいかに一二三を援護するか。北照は投打にバランスが取れた好チーム。4番でエースの又野は、バッターとしてのセンスも感じられる。 北照
(2)

 

各試合予想

※勝つと予想した高校が上段となっています。

回戦 試合スコア 管理人予想 予想結果と試合解説 結果
1回戦 天理 戦力差は小さく、両チームとも昨夏甲子園の経験者が残る。好ゲームに期待したい。天理のエース・沼田がカギで、その投球しだいでは昨年の開幕戦に続いて打撃戦も考えられそうだ。打撃力では敦賀気比のほうが劣るが、継投で流れを引き寄せたいところ。 天理は強風を味方につけて先行するが、最少得点しか奪えず、相次ぐ守乱に不可解な継投が加わって逆転を許す。甲子園初采配の田中監督にプレッシャーがあったか? 敦賀気比は2年前のリベンジに成功した。 ×
敦賀気比

花咲徳栄 4割打線の花咲徳栄に対し、嘉手納はエース・池原の投球で挑む。池原の球は花咲徳栄にとっては打ち頃のような気もするが、序盤を静かに立ち上がれば相手に焦りも生まれる。嘉手納としては、神宮大会・大垣日大戦での6失策のような乱戦は絶対に避けたい。 走者を背負ってからの池原の投球には目を見張るものがあったが、結局最初から最後まで花咲徳栄ペース。両チームの締まった守備が非常に印象に残る。秋は不振に苦しんだ五明はテンポの良い投球が光った。
嘉手納

日大三 14 投打とも日大三が上回る。21世紀枠の山形中央としては、2年生左腕・横山が日大三の強力打線を抑え込むことが勝利への絶対条件。東北大会1回戦・石巻商戦での6失策のように守備が乱れると、一方的な試合展開になりかねない。日大三としては打撃からリズムをつかみたい。 横山がもっと粘りの投球をすると思ったが、日大三の長打攻勢が横山を上回った。山形中央打線は日大三の左腕・山崎から4点を奪い、守備陣もよく守っていたが、日大三の打線は想像を超えていた。
山形中央

開星 投打とも開星が上回る。昨年慶応を破る金星を挙げた開星は、今年は挑戦を受ける立場。大声援が予想される向陽を相手に普段通りの野球ができるかどうかがポイント。向陽としては開星の好投手・白根から序盤のうちに1点でも奪っておけば、終盤になって効いてくるかもしれない。 向陽が勝つ唯一のパターンとも言える試合。向陽の藤田は低めのスライダーが面白いように決まり、バックの好守もエースを助ける。逆に開星には、明らかに焦りが感じられた。これが追われる辛さなのか。 ×
向陽

宮崎工 九州大会準優勝の宮崎工がやや有利と思うが、お互いに打撃力が低く投手戦が予想されるため、どちらに転ぶかは全く分からない。宮崎工の左腕・浜田は球の出所が見えづらい変則左腕。打ち崩すのは難しそうだが、セーフティバントなどで揺さぶって活路を見出したい。 浜田はテンポがよく相手に考えさせる間を与えず、小気味良い投球で2安打完封。出場全員が左打者の前橋工としては、もう少し策を弄したかった。宮崎工の積極走塁を封じるなど、前橋工にも見どころはあった。
前橋工

広陵 投打とも広陵が少しずつ上回る。勝敗を分けるのは立命館宇治の左腕・川部と考えて間違いない。軟投派だけに、ツボにはまればさしもの広陵打線も沈黙する可能性がある。広陵としては中国大会準決勝・開星戦のように守りから乱れるのは避けたい。守備陣が締まれば勝利が見えるだろう。 両投手とも調子が悪かったが、広陵のエース・有原は制球難に苦しみながら随所に良さを見せた。最後の盗塁死でのゲームセットはもったいない。広陵は犠打失敗が4度など、課題も残るが辛くも初戦突破した。
立命館宇治

神港学園 総合力はほぼ互角と見る。神港学園・前仲と高知・筒井、速球派右腕と軟投派左腕エースの投手戦になりそうだ。2人とも打たせて取るタイプ、そして両チームとも堅い守備を誇るだけに、逆に守りの乱れが勝負を決める可能性がある。打撃力では神港学園に分がありそうだ。 思っていたより点が入った。最後まで目が離せない好試合。両エースともやや制球に苦しみ、厳しいコースに投げ切れなかった。それだけに、特に安打数で上回る高知としてはチャンスであと一本欲しかったところ。
高知

中京大中京 総合力で中京大中京が上回る。中京大中京は投打とも昨年には劣るが、森本・磯村のバッテリーなど優勝メンバーが残り、甲子園慣れしている強みがある。対する盛岡大付は高藤、白石の継投で最少失点に抑え、接戦を勝ちきるパターンに持ち込み、悲願の甲子園初勝利を目指したい。 中京大中京の森本・浅野の調子が良くなく、盛岡大付はしぶとく食らいついた。ただ、必要以上にバスター・バントの構えが多すぎたように思う。そのせいで、甘い球を見逃していたのが非常にもったいない。
盛岡大付

智弁和歌山 過去の実績では大差があるが、今年の実力を考えれば接戦に期待できる。智弁和歌山は昨年よりも打線が強力だが、投手陣は能力が高いが不安定。これに対し高岡商は打線が迫力不足だが、エース・鍋田の安定感が抜群である。智弁和歌山打線対鍋田という試合になるのは確実だ。 鍋田としては5回表だけが悔やまれる。変化球の制球が定まらず、智弁和歌山の応援に呑まれてしまった。智弁和歌山は意表の藤井先発。高岡商はデータがなかったか? フォークに最後まで苦戦してしまった。
高岡商

興南 好カード。関西は堅田・水原と2年生の左右両看板が安定、打線も下位まで切れ目のない良いチームだ。しかし、興南の島袋はそれ以上の好投手で、4点以上奪うのはかなり困難だろう。昨年のメンバーが多数残る打線も、今年はある程度得点を取るだろうと予想する。 不調が伝えられていた島袋だが、制球力とスライダーなどの変化球が冴えわたった。逆に堅田は力みからか制球が乱れた。関西打線は10安打するが、もっとバントを決めてプレッシャーをかけたかったところ。
関西

帝京 1回戦最大の好カード。帝京は速球派の3投手を揃え、打線も下位まで能力の厚い選手が揃う。対して神戸国際大付は4番・投手の岡本にかかる比重がやや大きい。岡本の出来がゲームを大きく左右しそう。岡本としては、普段通り無駄な四死球を出さない粘り強い投球に徹したい。 風邪気味の伊藤と、腰痛を抱える岡本の投手戦。伊藤は140キロ台後半の速球よりもスライダーが良かった。岡本は故障の影響からか途中降板するが、そこで流れが変わってしまう。岡本は守備でも奮闘したが…。
神戸国際大付

今治西 今治西がやや有利。目立った選手はおらず、投手陣も林・日野の継投になりそうだが、数字に表れない強さが特徴だ。三重も投打にバランスが取れており、昨夏甲子園の経験もある。左腕・日野に対し、左打者が多い三重打線がどう立ち向かうかがポイントになりそう。 浮足立っていた初回に3点を失った三重だが、直後に2点を返すとそこからは完全に三重ペースの試合。3度の盗塁刺も流れをグッと引き寄せた。今治西は昨秋の試合巧者ぶりが消えていたように思う。 ×
三重

大阪桐蔭 総合力で大阪桐蔭が上回る。以前のような長打頼みではなく、守りや犠打など基本がキッチリできる好チーム。東海大望洋としては、長友・尾澤の好投と堅守で対抗するしかない。少ない点数の守り合いの展開になれば東海大望洋にも勝つチャンスは十分にありそうだ。 東海大望洋としては、3回までのチャンスに1点でも取りたかった。まずい攻撃が守備の綻びを生んでしまう。大阪桐蔭は中盤もたついたものの、堅い守りで流れを相手に渡さず、打線もうまくつながった。
東海大望洋

大垣日大 投打とも大垣日大が上回る。川島は東谷の投球がカギとなるが、スタメンの大半が左打者の大垣日大打線にどこまで通用するか。最悪の場合はメッタ打ちもあり得る。公式戦の打率が32校の中で最低の川島としては、ビッグイニングはいらないので1点ずつ取って食らいつきたい。 大垣日大は東谷の球を打ち上げすぎた。それだけ東谷の投球術が冴えわたっていたとも言える。川島にとっては理想的な試合展開になったが、大垣日大の葛西も川島の揺さぶりに負けずに粘り強く投げた。
川島

東海大相模 総合力で東海大相模が上回る。東海大相模は、エース・一二三が大崩れすることはないだろうが、打線が自由ケ丘の小野を打てるかどうかは未知数。自由ケ丘が勝つとすれば、小野が3点以内に抑える必要がある。東海大相模はマスコミが殺到することによる「慢心」「油断」も大敵だ。 最近の神奈川県勢の負けパターンそのもの。東海大相模は初回に積極走塁で先制するが、2回以降はその走塁が完全に裏目に出てことごとくチャンスを潰す。小野の執拗な牽制球も生きた。自由ケ丘会心の試合。 ×
自由ケ丘

北照 打撃力の差で北照がやや有利。展開としては、北照の又野・千葉、秋田商の片岡・須田、左右両看板の投手戦になると予想する。両チームとも守備力が悪いわけではないが、突如乱れる癖も持ち合わせる。守りの乱れが手痛い決勝点になるというケースも考えられそうだ。 予想通りの投手戦で、両チームの守りも非常に良かった。2度の雨天順延で待たされた中、クォリティの高い試合だったと思う。先発した須田は2回以降よく立ち直ったが、又野の投打にわたる大活躍に屈した。
秋田商
回戦 試合スコア 管理人予想 予想結果と試合解説 結果
2回戦 花咲徳栄 戦力分析ではほぼ互角。初戦でエース・大久保が登板せぬまま終わった敦賀気比。バントや機動力で揺さぶりをかけてくる花咲徳栄打線に対し、今回も継投で臨むことになりそうだ。接戦になると、苦しい試合を経験した敦賀気比ペースかもしれない。花咲徳栄はぜひとも先行したい。 敦賀気比は1回戦で好投した高原が登板できず。苦しい中で打線が先制点を奪い、楽になった。初戦で完封した花咲徳栄・五明の投球は決して悪くなかったが、敦賀気比打線は低めの難しい球もよく打った。 ×
敦賀気比

日大三 投打とも日大三が上回る。1回戦で中国王者・開星を手玉に取った向陽のエース・藤田の投球がこの試合の全てと言っても過言ではない。1回戦のように低めに丁寧に集めたいが、初戦で19安打14得点の日大三打線にどこまで通用するか。向陽が勝つには打線の援護も不可欠となるだろう。 藤田はこの試合でも丁寧な投球、インコースを突く制球力をもって日大三の強力打線に立ち向かった。日大三の打ち急ぎもあって、3点に防いだのは見事。守備陣も奮闘したが、打線の援護がなかった。
向陽

広陵 打撃力の差で広陵がやや有利。広陵にとっては2戦続けて左腕との対戦だが、初戦で完封した宮崎工・浜田はまたタイプが異なる。打撃だけでなく、両チームの機動力にも注目。広陵は初戦で失策がもとで初回に4失点。宮崎工としては、そういうわずかな穴をしつこく突いていきたい。 ここまでのロースコアはやや予想外。広陵は再三の得点機を逸して危うい流れだったが、有原の好投に救われた。宮崎工はわずか2安打だが、それでも得意の機動力野球に徹し、のびのびしていた。
宮崎工

中京大中京 戦力的に大差なく、接戦に期待したい。4〜5点の勝負になるか? 1回戦では両チームとも打線がある程度活発だった一方で、投手陣にやや不安を残している。中京大中京としては今回も森本・浅野の継投で乗り切りたいが、浅野がもう少し長いイニングを投げられると非常に楽になる。 予想外の投手戦に。両チームとも再三にわたりチャンスを作るが、特に森本は勝負どころでのチェンジアップが非常に効果的だった。神港学園としては、特に6回裏のチャンスを何としても生かしたかった。
神港学園

興南 興南のエース・島袋対智弁和歌山の強力打線の対決が見もの。島袋も智弁和歌山打線も、1回戦では満足できる出来ではなかっただけに、2回戦までにどう調整するかが重要となる。島袋の投球にもスキはあるので、そこを智弁和歌山打線が的確に突くことができるかに注目したい。 島袋はまだ本調子には見えないが、後半調子を上げていった。1回戦に続き、スライダーがうまく使えていた。興南打線は力強く、そつのない点の取り方。智弁和歌山は4番山本の5三振で流れが切れてしまった。
智弁和歌山

帝京 総合力で帝京が上回る。帝京は誰が先発するか読みにくいが、誰であっても三重打線の実力と調子を考えれば、悪くても3〜4点は取れるだろう。帝京が三重のエース・増田からどう点を奪うかのほうがカギとなる。三重には強肩・加藤がいるので機動力は使いにくく、得意の長打攻勢で攻めたい。 あと一歩まで迫っていた勝利がスルリと逃げていった三重。厳しい見方をすれば、三重打線が取れるときにもっと点を取っておきたかった。最後の場面、三重は強気の守備体形が裏目に出てしまった。
三重

大阪桐蔭 好カード。戦力的にはほぼ互角と思われるが、1回戦の戦いぶりは大阪桐蔭に軍配が上がる。しかし大垣日大も苦しい試合を物にしており、チーム力が格段に増していることも考えられる。この試合のポイントは大垣日大打線。初戦とは全くタイプが違う福本が相手だけに、真価が問われてくる。 大垣日大の強さばかり目立った試合。大阪桐蔭はミスも絡み、序盤から手痛い失点を重ねてしまう。打線も大垣日大のエース・葛西を捉えられず、球威が落ちた終盤の反撃も最小限で終わってしまった。 ×
大垣日大

北照 打撃力の差で北照がやや有利。とはいえ北照も初戦では、2回以降わずか1安打。立て直しが求められる。打線が沈黙すると又野の好投があったとしても苦しい。まずは小野対北照打線に注目。自由ケ丘としては又野を気持ちよく投げさせないよう、彼の打席で何としても抑えたい。 又野の負傷で自由ケ丘有利か? と思われたが、北照はチーム一丸となった。スクイズ・セーフティバントを絡めた多彩な攻撃が光る。自由ケ丘もチャンスは多かったが、もう一歩攻めきれなかった。
自由ケ丘
回戦 試合スコア 管理人予想 予想結果と試合解説 結果
準々決勝 日大三 10 敦賀気比は、2回戦で登板できなかった高原も含めて投手は4枚いるが、日大三の打線を抑え込めそうな投手は見当たらない。打撃戦に活路を見出すしかないだろう。日大三の左腕・山崎は2試合連続完投中。全体的にまとまった左腕だが、甘い球もある。積極的な打撃を心掛けたい。日大三打線は2回戦で9安打3点だが、そう悪い内容ではなかった。どちらが打ち勝つかという試合になると予想する。 敦賀気比の高原は、おそらく登板できる状態ではなかったのだろう。エース・大久保が先発するが、序盤から打ち込まれて敦賀気比のゲームプランが根底から崩れてしまった。日大三のエース・山崎は調子が良いようには見えなかったが、初回の併殺打で波に乗せてしまった感がある。
敦賀気比

広陵 戦力差はほとんどない。エースの調子を考えると、広陵の有原のほうがやや上か。中京大中京は浅野、広陵は上野の登板も考えられるが、浅野のほうは1回戦で内容が悪く、起用には勇気がいるところ。2回戦までを見ると、両チームともややチャンスを潰す場面が多い。それだけに、打線がつながり良い形で先制点を奪ったほうが波に乗るということが考えられる。先取点の行方に注目したい。 中京大中京のエース・森本は初回、追い込みながら打撃妨害で出塁を許してしまい、リズムを乱したか。広陵打線も低めの難しい球を的確にとらえ、初回に3点を先制して試合を優位に進めることに成功する。インコースを使う大胆な投球ができたのも、3点のリードがあればこそだろうか。
中京大中京

帝京 調子が上がり切らない興南のエース・島袋と、いまひとつ打線のつながりが欠ける帝京打線の対決。ただし、あくまでも打線がつながらないだけであり、打撃の調子自体は悪くない。帝京だけ連戦となるが、伊藤以外にも優秀な控え投手が揃うので心配は少ないと見る。興南打線が島袋をどれだけ援護できるかどうかも興味深い。場数を踏んだ帝京が接戦を逃げ切るような展開と予想する。 島袋は序盤から球速表示よりも球が手元で伸びていた。中盤以降は制球力も定まるようになり、どんなチームでも打ち崩せないほどの素晴らしい出来になった。興南はエースの力投の追い風に乗り打線も活発、のびのび野球を展開した。帝京は中盤までに1点でも取れていれば違ったかもしれない。 ×
興南

大垣日大 10 両チーム連戦となる。大垣日大は阿知羅先発か? 北照は2回戦で負傷した又野の状態が気がかり。途中降板の上、打席でもノーヒットだった。いまだ公式戦無敗の大垣日大が相手なので、北照としては又野の復活がかなり重要となる。ただ、北照のチーム力を考えると、又野さえ万全であれば大垣日大と接戦に持ち込むことも十分可能と見る。5点くらいの勝負になるか。 予想通り、阿知羅と又野が先発。又野はどこまで行けるかと見ていたが、1回途中で早々に降板。公式戦無敗の大垣日大相手に、これは北照にとって非常に厳しかった。序盤からの大量ビハインドで、北照は2回戦のような攻撃は影をひそめた。阿知羅は逆に甲子園初登板を楽に投げることができた。
北照
回戦 試合スコア 管理人予想 予想結果と試合解説 結果
準決勝 日大三 14 当たっている日大三打線に期待したい。広陵としてはおそらく上野では日大三打線を止めるのは難しく、連投のエース・有原の粘投に期待することになるだろう。一方、日大三も3試合中2試合を大差で勝ち上がっているが、それでも控え投手を起用しなかったのが不安点。打撃戦になれば日大三が有利なので、広陵は有原の調子がかなり重要になる。3〜4点くらいのスコアならば、厳しい接戦を経験している広陵も互角以上に戦えそうだ。 雨中のゲーム、どうせ第2試合が中止になるのならこの試合も順延してほしかった。相変わらず判断が甘い。マウンドがぬかるみ、投手はボールが手に付かず、内野陣も普段と違う打球に四苦八苦。お互い投手陣には疲労があっただろうが、それ以上に雨の中微妙な制球を使う投球ができなかったことも影響しただろうか。
広陵

興南 10 雨で順延になったので、ここは予想を変更してみたい。お互いに打撃好調、投手陣も盤石。1試合戦うごとに実力を伸ばしているように見えるが、中でも興南のエース・島袋は別格だ。1日の休養はかなり大きく、大垣日大打線といえども攻略は難しそう。興南打線としては、先発が予想される葛西から4点取れば勝利は堅く、3点でも十分かもしれない。しかし、葛西の投球しだいでは試合がもつれる可能性も十分にあり得る。 予想外の大差になった。興南打線はやはり当たっているのだが、ここまで次々と長打を積み重ね、完全に打ち崩すようなバッティングは今大会初だろう。島袋も全力投球することなく、余力を残した投球で大垣日大打線を全く寄せ付けなかった。大垣日大としては、準々決勝の途中から打撃が乱れていたか? 葛西はそう悪い投球ではなかった。
大垣日大
決勝 興南 10 4試合で41得点の日大三打線と、34イニングで3失点の興南・島袋の対決は非常に楽しみ。島袋としては雨天順延により3連投が回避され、さらに準決勝では100球足らずで温存することにも成功。天気を味方につけており、打線も非常に勢いがある。興南に流れを感じる。一方、興南が連戦なのに対し、日大三は1日の休養がある。日大三の投手陣にとっては貴重な休養日と言えるが、それでも当たっている興南打線を止めるのは難しいと予想する。日大三が勝つには、5点以上の点の取り合いのような展開に持って行くことが必要だろう。 興南の粘り勝ちといった印象。ミスがことごとく失点に絡むという苦しい展開の中、同点のまま何とか持ちこたえ、最後は日大三のわずかなスキを逃さず突いた。エース・島袋も苦しい内容ながら、直球の威力はあまり衰えず200球近くの熱投で応える。日大三は島袋に2本の本塁打など長打を浴びせ、持ち前の打撃力を見せつけた。守りも安定していたが、最後の最後でミスが出て、急な投手交代策も裏目に出た。
日大三


 

大会を終えた感想

 24/31で、試合ごとの的中率は.774。昨春はあまりにも酷過ぎる的中率だったが、今年はリベンジに成功した形だ。昨年とは違い、実力差がほとんどないカードの勝敗を的中させたのが良かったと思う。

 今年はとにかく左腕と左打者が多かった大会。決勝戦も左腕同士の投げ合いとなった。全体的に見ると、センバツの中では打高投低の部類に入る大会だったのではないかと思う。それでも大会序盤は緊迫した投手戦もあったが、準々決勝以降は大差の試合か打撃戦ばかりになった。また、四国勢3校が全て初戦敗退、近畿勢7校が2回戦までで全滅など、近年の高校野球勢力図の変化を物語る大会でもあった。

 優勝したのは興南(沖縄)。沖縄県勢としては2年ぶり3回目の優勝で、センバツの決勝戦は3勝負けなし。九州勢がセンバツ3連覇を達成した。なお、興南は春夏通じて初めての優勝だった。

 昨年の清峰(長崎)や一昨年の沖縄尚学(沖縄)と同様、島袋という軸になる投手を擁しての堂々の優勝だ。しかしこの2校とは異なり、打線もかなり活発だったことが印象深い。興南は昨年も春夏連続で甲子園に出場しているが、打線の援護がなくいずれも初戦敗退。その悔しさを知るメンバーが多数残ったことが今年一気に開花したのだと思う。今年の夏は、どの高校が興南を止めるか。沖縄大会から目が離せないことになりそうだ。