2007(平成19)年 夏の甲子園予想

出場校評価  ベスト8予想  各試合予想  大会を終えた感想  

出場校評価

都道府県 高校名 出場回数 日 刊 報 知 サンスポ スポニチ 中 日 管理人
北北海道 駒大岩見沢 9年ぶり3回目
南北海道 駒大苫小牧 5年連続7回目
青森 青森山田 4年連続8回目
岩手 花巻東 2年ぶり4回目
秋田 金足農 6年ぶり5回目
山形 日大山形 2年連続15回目
宮城 仙台育英 2年連続20回目
福島 聖光学院 2年ぶり4回目
茨城 常総学院 2年連続11回目
栃木 文星芸大付 2年連続10回目
群馬 前橋商 2年ぶり4回目
埼玉 浦和学院 2年連続9回目
千葉 市立船橋 9年ぶり5回目
東東京 帝京 2年連続10回目
西東京 創価 12年ぶり5回目
神奈川 桐光学園 2年ぶり3回目
新潟 新潟明訓 2年ぶり5回目
長野 松商学園 2年ぶり34回目
山梨 甲府商 44年ぶり3回目
静岡 常葉菊川 11年ぶり2回目
愛知 愛工大名電 3年連続9回目
岐阜 大垣日大 初出場
三重 宇治山田商 4年ぶり3回目
富山 桜井 17年ぶり4回目
石川 星稜 9年ぶり15回目
福井 福井商 3年連続18回目
都道府県 高校名 出場回数 日 刊 報 知 サンスポ スポニチ 中日 管理人
滋賀 近江 2年ぶり9回目
京都 京都外大西 2年ぶり8回目
大阪 金光大阪 初出場
兵庫 報徳学園 3年ぶり12回目
奈良 智弁学園 5年ぶり14回目
和歌山 智弁和歌山 3年連続15回目
岡山 岡山理大付 3年ぶり5回目
広島 広陵 4年ぶり18回目
鳥取 9年ぶり7回目
島根 開星 2年連続5回目
山口 岩国 3年ぶり4回目
香川 尽誠学園 3年ぶり10回目
徳島 徳島商 2年連続22回目
愛媛 今治西 2年連続10回目
高知 高知 2年ぶり11回目
福岡 東福岡 8年ぶり4回目
佐賀 佐賀北 7年ぶり2回目
長崎 長崎日大 4年ぶり7回目
熊本 八代東 34年ぶり3回目
大分 楊志館 初出場
宮崎 日南学園 4年ぶり5回目
鹿児島 神村学園 初出場
沖縄 興南 24年ぶり7回目



日 刊 報 知 サンスポ スポニチ 中日 管理人


15


23 27 19 33 22 24


19 14 23 12 18
 

ベスト8予想

ブロック 高校 予想 結果
長崎日大−星稜
常総学院−京都外大西
強豪・古豪が勢揃いで実力は均衡している。エース・本田の調子がやや気がかりだが、ここは京都外大西を推したい。本田が好調であれば、8強はおろか上位も目指せるだろう。常総学院はエース・清原の投球に期待。長崎日大も総合力は高く、差はない。 長崎日大
(3)
徳島商−開星
楊志館−高知
ここは高知の力が抜けている。レベルの高い複数の投手を擁し、打線もここ一番での集中だがある。センバツ初戦敗退の悔しさを晴らしたいところ。その他の3校は横一線。その中で、楊志館はエース・甲斐を中心とした守りのチームで、初戦の高知戦を乗り切れば面白い。 楊志館
(2)
常葉菊川−日大山形
桐光学園−日南学園
高いレベルでの混戦ブロックだが、やはりセンバツ優勝の常葉菊川が大本命となる。県大会では危ない試合が続いたが、接戦に強い証拠でもある。これを追うのは、複数の投手を揃えて打線も力強い日南学園か。他の2校も総合力は高く、十分に8強入りは狙える。 常葉菊川
(1)
前橋商−浦和学院
宇治山田商
佐賀北−福井商
好投手・中井を擁する宇治山田商が有力。ただし勝負弱いチームなので、初戦を勝って波に乗ることが不可欠。浦和学院も総合力は高いが、戦術面に不安あり。前橋商には目立った選手はいないが、まとまりで勝負。接戦に強い印象がある。 佐賀北
(−)
岡山理大付−興南
文星芸大付−市立船橋
松商学園−近江
今治西−八代東
ここは今治西が本命。投打とも熊代にかかる割合は高いが、打線の援護があれば8強に最も近い存在。近江は投手陣の層が厚く、準優勝した2001年夏のように継投で勝ち進みたい。文星芸大付は投打に力がある。市立船橋は2枚の好投手を持つが、打線は迫力不足。 今治西
(1)
智弁和歌山−仙台育英
尽誠学園−智弁学園
駒大岩見沢−帝京
神村学園−金光大阪
最激戦ブロックだが、センバツ4強の帝京が大本命。大田の不調は気になるが、代わりに垣ヶ原が好調をキープし、相変わらず投手陣の層は厚い。仙台育英は好投手・佐藤を打線がいかに援護できるかがカギ。金光大阪も投手陣の層が厚い。智弁和歌山は例年より小粒なチーム。 帝京
(1)
甲府商−境
花巻東−新潟明訓
愛工大名電−創価
金足農−大垣日大
センバツ準優勝の大垣日大が中心となりそう。堅守とエース・森田の好投は健在で、あとは打撃面がどれだけ成長しているか。新潟明訓は総合力が高く、旋風を巻き起こす力あり。打撃力と機動力に富んでいる創価や、小技を絡めた攻撃が魅力の愛工大名電がこれに続く。 大垣日大
(1)
東福岡−桜井
駒大苫小牧−広陵
青森山田−報徳学園
聖光学院−岩国
優勝候補が揃い混戦模様。投手陣の層が厚く、攻撃の幅も広い駒大苫小牧を本命としたい。報徳学園は2年生エース・近田の投球に期待。センバツ8強の広陵は投攻守に穴がなく、総合力が高い。青森山田も投打に力があり、さらに機動力もあり総合力は高い。 広陵
(3)

 

各試合予想

※勝つと予想した高校が上段となっています。

回戦 試合スコア 管理人予想 予想結果と試合解説 結果
1回戦 佐賀北 福井商のほうが甲子園慣れしている強みはあるが、佐賀北は馬場−久保の継投に加えて守備力もあり、勝ちパターンを持っている。これに対し福井商は投打とも例年より不完全な印象が強く、開幕戦の緊張で守りのミスが出たりしなければ佐賀北が勝ちきれると予想する。 完封はやや意外。馬場も久保もつかみどころのない投球で、福井商は8安打を放ちながらあと一歩攻めきれなかった。佐賀北の守備陣は開会式直後でも落ち着いており、自分たちの野球ができたのが勝因。
福井商

岡山理大付 戦力差はあまりない。投手陣の調子が勝敗を左右しそうだが、岡山理大付のエース・中嶋の投球に期待したい。興南は当山・幸喜・石川の継投が予想されるが、予選から間が空いており、どう調整しているかに注目。岡山理大付としては、興南の機動力にも警戒する必要がある。 岡山理大付のほうが押していたが、チャンスを生かしきれなかった。無死の走者は必ず手堅く送っていたが、9回無死1塁で強攻して併殺に終わったのは悔やまれる。興南はエース・幸喜の登板がなかった。 ×
興南

文星芸大付 市立船橋の2枚看板に注目が集まるが、2人とも球速表示に比べて手元での伸びがない。球質も軽く見える。攻撃力において文星芸大付のほうが上回っており、さらに文星芸大付の左腕エース・佐藤は昨夏のマウンドも経験した好投手で、経験面においても文星芸大付が優位に立つ。 もう少し接戦になるかと思ったが、差が開いてしまった。救援登板した市立船橋のエース・岩崎は150キロを記録するが、文星芸大付の猛打は止まらず。文星芸大付の佐藤のほうは、さすがの投球を見せてくれた。
市立船橋

近江 総合力で近江が上回る。最速141キロの速球を持つ松商学園のエース・田中と、4投手の継投で勝ちきる近江の戦いは見もの。両チームとも打撃力が高いので、投手陣の出来が悪いと致命的な失点につながりかねない。松商学園は、機動力をうまく使って近江投手陣のリズムを崩したい。 松商学園はエース田中の不調が全て。5回まで毎回失点で、最後までペースをつかめなかった。近江の先発・橋本を攻略したが、すぐさま継投されてその後はなかなか連打が出ないもどかしい展開で終わってしまった。
松商学園

今治西 12 投打とも今治西が上回る。今治西は昨年よりやや打力が劣るが、八代東は投手力に難がある。八代東としては継投策で最少失点で粘り、今治西の好投手・熊代から得点をもぎ取るしかない。センバツ4強の熊本工に勝った九州学院を破って勝ち上がってきた八代東の底力に期待。 4回まで無失点のエース野田を交代させた途端に大量失点。野田も制球が乱れており、継投は県大会での勝ちパターンなのでやむを得ない面はあるが…。しかし結果だけ見れば、もったいなく感じてしまう。
八代東

仙台育英 好カード。投手力は仙台育英、打撃力は智弁和歌山が上回る。ただし、昨年に比べると智弁和歌山打線はやや威力が劣る。プロ注目の好投手・佐藤由をどう攻略するかが見ものだが、智弁和歌山勝利のカギは、打線よりも1年生左腕・岡田の投球。投手陣が3点以内に抑えれば勝機はある。 佐藤由は智弁和歌山打線を相手に17奪三振の力投も、制球に微妙な乱れがあったように見えた。仙台育英は毎回のようにランナーを出しながらあと一本が出ず、接戦になった。もう少し佐藤を楽にできなかったか。
智弁和歌山

智弁学園 12 総合力で智弁学園が上回る。強打の智弁学園を相手に、尽誠学園は左腕エース・藤井の投球で対抗したい。しかし藤井は県大会37イニングで22四死球と制球力に難があり、無駄な走者を出すことが懸念される。3〜4点くらいの勝負なら尽誠学園にも勝機はあるが、それ以上になると苦しい。 藤井は四球と守りのミスから乱れてしまった。3回には3連続四球、5回には先頭打者を失策で出塁させてしまい大量失点。しかし、尽誠学園は7回以降に7安打と粘りを見せ、最後まで食らいついた。
尽誠学園

帝京 総合力で帝京が上回る。駒大岩見沢は好投手・白崎が大黒柱だが、股関節を故障しており、どこまで回復しているかがカギ。帝京もセンバツ時のエース・大田が絶不調だが、代わりに垣ヶ原が調子を上げている。白崎と大田の投球がポイント。打撃力は帝京がやや勝る。 駒大岩見沢は初回に大田を打ち崩すが、1回途中ですぐ垣ヶ原にスイッチしたのが好判断で、以降は打線が沈黙。白崎はやはり直球に切れがなく、救援の小林は好投するものの、垣ヶ原の調子が良すぎた。
駒大岩見沢

金光大阪 投打とも少しずつ金光大阪が勝る。中でも植松・弓削の2枚看板の投球には期待大。ただし、エース・植松は府大会でイニング数に近い四死球数を記録しており、神村学園としてはボール球に手を出さない粘り強い打撃が求められる。神村学園のエース・盛の投球にも注目したい。 植松は変化球も交えて期待通りの投球を見せていたが、6回は直球中心の配球になり、集中打を浴びてしまった。さらに失策まで重なり、4点を奪われ逆転されてしまった。金光大阪としては悔やまれるイニング。 ×
神村学園

甲府商 14 総合力で甲府商が上回る。両チームとも投手を中心とした守りのチームで接戦に期待したいが、やはり好投手・米田を擁する甲府商が有利だろう。甲子園初戦なので、どちらも守備陣が浮き足立つとリズムが乱れそうだ。境は県大会を1人で投げ切ったエース・山本の投球次第。 思ったより差が開いてしまった。結果的に、境は山本を見切るのが早すぎたか。2番手以降はハッキリと実力が落ち、甲府商打線が完全に勢いづいた。米田は「堀内2世」の呼び声通り、さすがの投球。

新潟明訓 総合力で新潟明訓が上回る。どちらも複数の投手を持っているが、中でも新潟明訓は永井、花巻東は1年生左腕の菊池が大黒柱となる。両チームとも県大会では打撃好調だが、本来の打撃力は新潟明訓が勝る。新潟明訓打線の爆発を食い止めて接戦に持ち込めるか。 花巻東は落合・菊池の継投で新潟明訓打線にいつも通りの打撃をさせなかったが、花巻東打線も永井の速球に沈黙。花巻東としては思い通りの試合展開だったが、永井の14奪三振の力投がそれを上回った。
花巻東

創価 戦力的にはほぼ互角。両チームとも好投手はいない。どちらも盗塁・犠打・エンドランといった機動力を生かした攻撃に特徴があり、打撃戦というよりも細かい点の取り合いが予想される。勝敗の予想は非常に難しいが、予選で過密日程の愛知県勢は夏に弱いことを考慮して創価の勝利を予想。 愛工大名電投手陣は苦しい台所事情の中で奮闘したが、先発の高須が失った初回の3点がそのまま敗因に直結してしまった。また、創価を応援する観客が多く、愛工大名電としては雰囲気にのまれたか。
愛工大名電

大垣日大 投打ともセンバツ準優勝の大垣日大が上回る。しかし大垣日大は投打ともあまり調子が上がり切っていない印象があり、金足農にも付け入る隙はある。金足農は地方大会で6投手が登板しており、継投で大垣日大の攻撃をかわしたい。打撃戦になると大垣日大のペースになりそう。 金足農は実質エースの高橋を4回途中で降板させるなど、必死の継投で大垣日大の攻撃をかわした。しかし大垣日大のエース・森田の投球はそれ以上で、点が入る気配がまるでなかった。
金足農

東福岡 実力伯仲。どちらも投手力が低いので、打撃戦になる可能性が高い。桜井は春から夏にかけて急成長しており旋風を巻き起こす予感も感じるが、2枚の投手を持つという点を考え、東福岡がやや有利と予想する。5点勝負くらいになりそうだが、両チームとも守乱には注意したい。 桜井のエース・上島が期待以上の好投。県大会で四死球が多かった東福岡の先発・水落も5回を無四球の好投。予想外の投手戦になるが、上島のアクシデントが痛い。桜井はあと一歩のところで勝利を逃した。
桜井

駒大苫小牧 1回戦最大の好カード。戦力的には投手陣の層が厚い駒大苫小牧がやや上回るが、広陵はセンバツ8強の経験があるのに対し、駒大苫小牧は昨夏甲子園の経験者が少ない。しかも駒大苫小牧は予選で接戦を経験しておらず、緊迫した場面で普段通りのプレーができるか。 終始駒大苫小牧がリードしていたが、あと一歩というところで守りのミスが続出。不安が的中してしまった。9回表裏の両チームの攻撃は、絶対に追いつこうという両チームの気迫を感じた。さすがである。 ×
広陵

報徳学園 投手力の差で報徳学園がやや有利。センバツでは打撃不振で初戦敗退に終わった報徳学園だが、打撃陣の底上げはできている。しかし、今度はエース・近田の不調が気がかり。青森山田が付け込むとすればここ。早い回で先制点を奪い、報徳学園にプレッシャーをかけたい。 報徳学園は近田が両足のアクシデントで降板という緊急事態となったが、それを差し引いても覇気のない戦いぶり。逆に青森山田は中盤以降ジワジワとリードを広げ、石井も無四球完封。力強い勝ち方だった。 ×
青森山田

聖光学院 11 総合力で聖光学院が上回る。岩国は県大会でのチーム打率は.240だが、聖光学院のエース・鈴木健は不調であり、機動力を絡めて点を奪いたい。聖光学院は控え投手、岩国は県大会で1人で投げ切っているエース・高木の出来がカギ。投手戦も打撃戦も考えられそうだ。 岩国は持ち味の堅守が影を潜めて6失策。高木はバックにも足を引っ張られたが、7回で被安打15。全く自分たちの野球ができなかった。聖光学院も鈴木健が不調のままで、この先不安を感じる試合だった。
岩国
回戦 試合スコア 管理人予想 予想結果と試合解説 結果
2回戦 長崎日大 打撃力とエースの安定感で長崎日大がやや勝る。これに対し星稜は自慢の機動力で対抗したいが、長崎日大のエース・浦口は左腕なので仕掛けが難しそう。接戦が予想されるが、星稜としてはエース・高木を引っ張りすぎないよう注意したい。先制点の行方に要注目。 試合内容としてはほぼ互角で、期待通りの接戦だったが、長崎日大は連打で得点を奪ったのに対し、星稜は打線につながりを欠いた。星稜は果敢に機動力攻撃を仕掛け、持ち味は存分に出ていた。
星稜

京都外大西 甲乙つけ難い。京都外大西は複数の投手を擁して心強いが、裏を返せばエース・本田が不調ということでもある。常総学院も好投手・清原を擁してこちらは好調。打撃力では常総学院が上回っている。難しいところだが、一昨年夏に準優勝を経験した本田の経験を買ってみたい。 0−0のまま延長戦に突入、延長戦では点の取り合いとなったが、最後は1人で投げ切った清原のほうがこらえきれなくなった。救援の本田は明らかに不調だったが、先発・白井が好投したのが勝因だろう。
常総学院

徳島商 過去の実績では大差があるが、今年の実力に関してはほぼ互角である。両チームとも安定した投手がおらず、点の取り合い、乱戦が考えられ、最後は徳島商の守備の堅さが生きると予想する。開星は県大会でイニング数以上の安打を浴びているエース・吉田が踏ん張ることが勝利へのカギ。 吉田の球は荒れていて打ちにくかったが、それにしても2安打1得点とは…。徳島商としては、チャンスの場面でエース稲岡に代打を出して攻めたのが結果的にまずく、終盤は防戦一方になってしまった。 ×
開星

高知 総合力で高知が上回る。楊志館は好投手・甲斐が好投して高知の攻撃を抑え込み、接戦に持ち込めば面白くなる。楊志館打線の中軸は強力だが、下位打線は弱い。高知のエース・国尾としては中軸にさえ気をつければおのずと勝利は見えてくる。投手戦なら楊志館にも勝機がある。 地方大会では5試合で2失点だった国尾だが、この日は変化球が冴えず、高めの球を楊志館打線に痛打されてしまった。甲斐の好投も光るが、楊志館打線は上位から下位まで実によく打った。 ×
楊志館

常葉菊川 12 総合力でセンバツ王者の常葉菊川が上回る。昨年より打力がやや劣る日大山形としては、昨夏8強の原動力となったエース・阿部が大黒柱。振りの鋭い常葉菊川打線をどう抑えるかだが、直球に偏った真っ向勝負は危険。阿部は3回までを1失点以内に抑え、リズムに乗りたい。 常葉菊川のエース・田中は序盤走者を出しながらも後続を断ち、流れをつかんだ。逆に阿部は常葉菊川の機動力に気を取られ、全てが悪循環になってしまった。控え投手がおらず、頭を冷やす時間も作れなかった。
日大山形

日南学園 好カード。投手力は日南学園、打撃力はやや桐光学園が上回る。両チームとも複数の投手を擁して攻撃力は高い。総力戦の打撃戦が予想される。桐光学園は堅守と機動力も持ち味だが、最後は日南学園の投手力の高さが生きるのではないだろうか。接戦に期待したい。 京都外大西−常総学院戦と同様、9回までは投手戦で、延長は点の取り合いになった。10回表に3点を取られた後に桐光学園もよく追いついたが、5回途中から救援した丸山が踏ん張りきれなくなってしまった。
桐光学園

浦和学院 戦力的には浦和学院が上回っている。特に攻撃力には差がある。しかし浦和学院は監督の采配に難があり、近年は甲子園で1勝するのが精一杯という状態。前橋商のほうがまとまりもある。前橋商の本格派右腕・佐々木が強打の浦和学院相手にどのような投球をするか。これが全て。 浦和学院は、序盤不調だった佐々木を攻めきれなかった。5回までに10残塁は痛い。佐々木は直球勝負にこだわらず、徐々に変化球中心の投球にシフトし、尻上がりに調子を上げていった。 ×
前橋商

宇治山田商 戦力的には宇治山田商が上回るが、佐賀北は甲子園で1試合戦っている強みがある。間が空いた宇治山田商はどこまで準備ができているか。佐賀北は1回戦で守備陣の動きが良く、逆に宇治山田商は初戦なので守乱に注意。どちらも攻撃力は高くなく、投手戦に期待できる。 宇治山田商は最初動きが硬く、初回に2失策で2失点。しかし徐々に力を発揮し、両チーム2番手の久保・中井がロングリリーフで好投。延長10回以降は、両チーム合わせてわずか1安打。意地の投手戦だった。
佐賀北

文星芸大付 総合力で文星芸大付が上回る。文星芸大付のエース・佐藤の調子は万全で、興南にはこれに対抗できる投手はいない。何とか継投策で被害を最小限に食い止め、粘り強く得点するしかない。興南は得意の機動力を使いたいが、左腕の佐藤に対して逆に刺されないよう注意したい。 興南は果敢に機動力攻撃を仕掛け、積極的な走塁も光ったが、佐藤の投球と文星芸大付の鋭い打撃がそれを1枚上回っていた。興南としては、佐藤の調子が上がりきらない初回にもう1点欲しかった。
興南

今治西 好カード。投打にチームを引っ張る今治西の熊代と、強力打線と継投が持ち味の近江の対決。熊代が本調子であれば、さしもの近江打線といえども大量点は奪えないと思われる。ただし、逆に熊代が不調だと、一方的な展開で近江打線に打ち込まれることにもなりかねない。 熊代は期待以上の出来で、強打の近江を2安打に抑えたのは立派。今治西打線も近江の継投に沈黙したが、熊代には1点の援護があれば十分だった。とにかく、熊代の投球に尽きると言える。
近江

仙台育英 投手力は仙台育英、打撃力は智弁学園が上回る。仙台育英のプロ注目の右腕・佐藤といえども、智弁学園打線には手こずるかもしれない。となると、仙台育英打線が智弁学園投手陣からどれだけ援護点を奪えるかもかなり重要になる。智弁学園としてはぜひとも先制点が欲しい。 智弁学園のエース・内之倉の投球が見事。仙台育英打線は8回まで3安打無得点と沈黙。逆に智弁学園打線は、5回にカウントを取りに行った速球を力強く打ち返し、大量5点を奪って試合を決めた。 ×
智弁学園

帝京 総合力で帝京が上回る。帝京としては大田の不調だけは心配だが、垣ヶ原は絶好調だし、後ろには高島も控える。打線がしっかりと援護できれば、力で押し切れそう。神村学園としては、エース・盛が帝京のビッグイニングを許さないよう、丁寧な投球で接戦に持ち込みたい。 帝京は先発した高島がセンバツと同様に先頭打者に四球を与えて失点するが、2回以降しっかりと立ち直ったのは成長の証。帝京は打線が大量に援護し、垣ヶ原を温存したまま勝利したのは非常に大きい。
神村学園

新潟明訓 初戦で接戦を物にした新潟明訓と、大量点を挙げた甲府商の対戦だが、本来の打力は新潟明訓が上。新潟明訓の永井・甲府商の米田による投手戦が予想され、この2人の実力は甲乙つけ難い。打撃力の差で新潟明訓がやや有利か。甲府商は初戦の勢いをそのまま持ち込めれば良いが。 米田はよく粘ったが、12回は2失策もあって粘り切れなかった。5回から救援登板した永井と先発完投した米田のスタミナの差、そして両チームの打撃力の差も出た。終始新潟明訓が押していた。
甲府商

宇治山田商 1試合こなしたことで宇治山田商守備陣が落ち着いていることが予想され、地力で勝る宇治山田商が有利。ただし宇治山田商打線は、佐賀北の久保にまるで合っていなかった。佐賀北としては堅守と継投で守りきり、終盤勝負に持ち込むような展開なら十分に勝ち目はある。 こんな大差になるとは…。たしかに堅守と継投で守り切る佐賀北得意の展開だったが、それにしても宇治山田商の2投手の出来が悪すぎた。さらに打撃不振も顕著で、せめて先発の馬場からもっと点を取れていれば。 ×
佐賀北

大垣日大 大垣日大のエース・森田と創価打線の戦い。森田が創価打線を抑えると予想するが、ランナーを出して機動力で森田を揺さぶることができれば、創価にとって理想的な展開になる。もうひとつ、1回戦で緩急をつけた投球が光った創価のエース・勘米良の投球にも注目。 智弁和歌山打線はやはり好調とは言えなかったが、5回だけは面白いようにヒットが連なった。また、背番号3の広井が6回無失点と好投し、金沢打線の1回戦の勢いを止めたのが勝因と言える。
創価

広陵 14 投打とも広陵が上回る。1回戦で苦しい試合を経験した広陵は勢いに乗っており、油断だけが大敵。東福岡としては、ある程度の失点は覚悟する必要がある。広陵のエース・野村もかなりの好投手だが、何とか4〜5点は奪わないと勝ち目はない。野村の立ち上がりをとらえたい。 先発・水落の2回途中降板はやむを得ない。救援したエース・小原も打ち込まれ、東福岡としては完全に打つ手なしの状態。広陵は6回途中で野村を降板させて温存しており、完璧な勝利と言える。
東福岡

青森山田 戦力差はあまりないが、1回戦を見る限り、聖光学院は鈴木健の調子に不安が隠せない。投手陣の調子の差でやや青森山田が有利と見る。聖光学院としては、1回戦でつながった打線が青森山田のエース・石井をどう攻略するか。左打者が多い聖光学院は、セーフティバントなども絡めたい。 青森山田の強力打線が佐藤をとらえきれず、鈴木健を引っ張り出すのが遅れた。聖光学院は無死はもちろん、1死からでも送って石井にプレッシャーをかけた。石井は走者を背負うと球威が落ちていた。 ×
聖光学院
回戦 試合スコア 管理人予想 予想結果と試合解説 結果
3回戦 京都外大西 戦力面、経験面で京都外大西がやや上回るが、京都外大西としては本田の出来が今ひとつなのが気がかり。白井・辻らの投手がなるべく長いイニングを投げるのが勝利へのポイント。逆に長崎日大としては早く本田を引っ張り出し、本田の制球の乱れを的確に突きたい。 京都外大西は3投手が必死に継投したが長崎日大打線を止めきれず、6回途中から本田が登場したがやはり調子はイマイチ。逆に京都外大西打線は5回まで無得点。投手より打線の差でこの結果になったか。 ×
長崎日大

楊志館 エースの差で楊志館がやや有利。開星のエース・吉田は初戦で2安打に抑えながら9四死球。無駄な走者を出すことは、今度は致命傷にもなりかねない。楊志館のエース・甲斐は万全。相手の開星は初戦の高知よりも打力が劣る相手だけに、力で抑え込みたいところ。 開星は好投手の甲斐から12安打を放つが、序盤にバント失敗が続いてペースをつかめなかった。吉田は四死球も2で普段の投球ができたが、6回に2失策が絡んで大量失点。開星としてはこの2つが悔やまれる。
開星

常葉菊川 好カード。どちらも左腕2枚看板で攻撃力も高く、高いレベルでの接戦が期待できる。打撃戦も投手戦もどちらも考えられる。両チームとも初戦ではエースが先発したが、この試合では中崎・戸狩の先発も十分に考えられ、継投のタイミングは極めて重要になりそうだ。 日南学園が3−0とリードしたまま終盤を迎えたが、結果的には常葉菊川が代打で起用した伊藤が3ラン、サヨナラ安打の大当たり。その陰で、6回から登板した戸狩の好救援も見逃せない。
日南学園

佐賀北 戦力的にはやや前橋商が上回ると思うが、引き分け再試合を乗り越えて1戦ごとに成長している佐賀北の力を買ってみる。再試合を含めて3試合を戦っている佐賀北は、のびのび戦えそうだ。前橋商のエース・佐々木は1回戦のように力押しではなく、かわす投球で臨みたい。 前橋商打線が佐賀北得意の継投に抑え込まれたが、それ以上に佐々木の出来があまりにも悪すぎた。佐賀北投手陣は連戦にもかかわらず、前日の疲れをまるで感じさせない投球だった。
前橋商

今治西 昨夏2回戦と同一カード。今回も総合力で今治西がやや有利だが、昨夏よりも接戦に期待できそうだ。やはり注目は波に乗る文星芸大付打線と、今治西の好投手・熊代の対戦。接戦を予想するが、熊代の調子が悪いようだと、控え投手が弱体なので一方的な試合展開も考えられる。 熊代の投打にわたる活躍に尽きる。勢いに乗る文星芸大付打線を2点に抑えたのは上々。同点で9回を迎えるが、熊代の一発は効いた。守勢に回った文星芸大付は、急に守りのリズムが悪くなってしまった。
文星芸大付

帝京 総合力で帝京が上回る。帝京は大田が不調だが高島に使える目処が立っており、垣ヶ原と2本の矢で行けそう。どちらが先発かは読みにくいが、智弁学園としては1回戦で絶好調だった垣ヶ原の攻略が不可欠。同時に、当たっている帝京打線を止めるという難題も抱える。 垣ヶ原は1回戦にも劣らぬ出来で、智弁学園打線を寄せ付けなかった。智弁学園は、2回に帝京得意のビッグイニングを許してしまい、継投策も後手後手。打線も肝心なところであと一本が出なかった。
智弁学園

大垣日大 総合力で大垣日大がやや勝るが、2戦続けて接戦を物にしている新潟明訓の底力も侮れない。新潟明訓は、好投手と当たったとはいえ、打線が湿っているのが気がかり。本来の打棒が発揮できれば面白い試合になりそうだ。経験豊富な大垣日大のエース・森田の投球術が生きるか。 新潟明訓のエース・永井は四球・ボーク・失策と不本意な形で、4回までに被安打3ながら7失点。新潟明訓打線も眠りから覚めず、森田の外角攻めを簡単に打ち損ね、最後まで流れをつかめなかった。
新潟明訓

広陵 総合力で広陵が上回る。聖光学院投手陣が継投で広陵打線を止められるか、試合の行方はこの一点に集約されていると言っても過言ではない。聖光学院打線も好調ではあるが、広陵のエース・野村から大量点は望み難い。4点くらいが限界で、それ以上だと広陵のペースになりそう。 聖光学院としては先発の佐藤が2回途中でKOされたのが大誤算だが、不調の鈴木健がロングリリーフを好投したのは大きい。とはいえ、やはり野村は凄く、野村温存後に2点を返すのが精一杯だった。
聖光学院
回戦 試合スコア 管理人予想 予想結果と試合解説 結果
準々決勝 帝京 総合力で帝京が勝るが、1戦ごとに成長している佐賀北ののびのび野球も決して侮れない。ただ、佐賀北は1回戦から登場の上に引き分け再試合も経験しており、中1日の休養があるとはいえ投手陣の疲労は気がかり。帝京のほうは大田がいなくても垣ヶ原・高島の2本柱が健在で、スタミナにも余力がある。3回戦で垣ヶ原が完投しているので高島の先発が予想されるが、佐賀北が付け込むとすればここ。四死球で得たチャンスを生かしたい。 佐賀北は目論見通り、制球難の高島を攻略し、3回から垣ヶ原を引っ張り出した。連投の垣ヶ原はよく投げた。中盤以降は完全に帝京ペースの試合になったが、2度のスクイズ失敗と佐賀北の堅守があってなかなか追加点を奪えず、最後は2死から3連打を浴びて力尽きた。佐賀北が後攻を取ったのも結果的に大きかったと思われる。 ×
佐賀北

広陵 打撃力の差で広陵がやや有利。両チームとも休養日なしの連戦になるが、2回戦・3回戦で広陵はエース・野村を90球以内で温存しており、エースのスタミナ面でも広陵のほうが余裕がある。今治西としては、昨夏のように打ち合いの試合で勝ち進めるとは思えないので、何とかエース・熊代が広陵打線を4点以内に抑えて終盤勝負に持ち込む展開にしたい。逆に広陵としては序盤のうちに2〜3点奪えば優位に試合を進めることができそう。 やはりこの日の熊代は球威がなく、中盤以降は広陵打線にとらえられていた。今治西は序盤は優勢だったが、2回裏のけん制死と3回無死2塁での送りバント失敗が痛く、追加点を奪うには至らなかった。その後は徐々に野村が調子を上げ、決め球のスライダーをうまく低めに集めて今治西打線を寄せ付けなかった。
今治西

長崎日大 打撃力の差で長崎日大が上回る。長崎日大のエース・浦口、楊志館のエース・甲斐、ともに好投手だが前の試合ではいずれも万全の出来ではなく、どこまで調子を取り戻しているかがカギ。両チームとも中2日の休養があり、準々決勝にしては比較的余裕があり、調整の期間もある。甲斐が復調して好調の長崎日大打線を抑え込むようなら、楊志館にも十分に勝機はある。楊志館は序盤は我慢し、浦口の疲れを待って攻勢をかけたい。 甲斐は直球も変化球もそこまで悪くはなかったが、制球が甘かった。それにしても、それを逃さず打ち込んだ長崎日大打線が見事だったと言える。楊志館は初回に1点を返すが後が続かず、その後は何度となくチャンスを作っても還すことができなかった。浦口は無四球で無駄な走者を出さず、最後まで楊志館に流れを渡さなかった。
楊志館

常葉菊川 センバツ決勝と同じ顔合わせ。前年秋の東海大会を含めて3度目の対決だが、過去2回はいずれも常葉菊川が勝っている。投手の実力・枚数、打撃力、機動力、いずれも常葉菊川が少しずつ上回っている。センバツに希望枠として出場した大垣日大は、今大会も3試合で2失策と堅守は健在。エース森田を中心に守り勝つしかない。前の試合で100球未満だった森田は多少余裕があるものの、森田が打ち込まれると代わる投手がいないのが弱点。 常葉菊川のエース・田中は今大会、というより今夏一番の出来ではないだろうか。田中はスライダーも良かったが、クロスファイヤーの直球が素晴らしかった。これでは大垣日大だけでなく、どの高校の打線も苦戦しそうだ。これに対し森田のほうは、特に直球の威力を欠き、振りが鋭い常葉菊川打線には通用しなかった。
大垣日大
回戦 試合スコア 管理人予想 予想結果と試合解説 結果
準決勝 常葉菊川 高いレベルで実力は拮抗している。強いて言うなら、2番手に戸狩というエース級の投手を持つ常葉菊川がやや有利か。ただし、常葉菊川が連戦であるのに対し、広陵のほうは中1日の休養があるという強みがあり、予想は本当に難しい。好投手同士の投げ合いも考えられるし、好調な打線同士の打ち合いも考えられる。ひとつ歯車が狂えば大差の試合にもなり得る。非常に楽しみな試合だ。先発か救援かは分からないが、連投となる常葉菊川のエース・田中の投球に注目。 田中は連投の疲労が見え、前日の好投は影を潜めたが、とにかく球を低めに集めて粘ろうとする意図が見えた。常葉菊川は相変わらずフルスイングの豪快な攻撃だが、野村のスライダーにタイミングが合っていなかった。しかし終盤にスライダーの切れが落ちると猛反撃を開始し、あと1点まで詰め寄った。非常に見ごたえのある試合で、センバツ王者の意地を見ることができた。 ×
広陵

佐賀北 打撃力において勝る長崎日大が総合力でも上回ると思うが、佐賀北の勢いは決して軽視できない。どころか、むしろ長崎日大を飲み込んでしまいそうである。ここまでの佐賀北は失策数は特別少なくはないが、勝負どころでの好守が光る。馬場−久保の継投も盤石で、特にエース・久保はここまでの5試合でいまだに無失点。長崎日大としては好調な打線が先発・馬場から3〜4点を奪い、早い段階で久保を引っ張り出したいところ。佐賀北としては打線が好調とはいえ、打撃戦は避けたい。 先発馬場はノラリクラリとした投球で長崎日大打線を翻弄し、準々決勝で長いイニングを投げた久保が2イニングだけの登板で済んだのは大きい。長崎日大のエース・浦口も好調に見えたが、初球スクイズや機動力を絡めた佐賀北の大胆な攻撃にやられた。4安打で3得点と効率的な攻撃が光る。それにしても久保は、これで甲子園6試合29回2/3投げて無失点である。
長崎日大
決勝 佐賀北 打撃力には大差があり、戦力的に広陵が上回るのは明らかであるが、もう佐賀北の勢いは広陵でも止められないと予想する。ポイントはやはり、佐賀北投手陣と広陵打線の対決だろう。佐賀北のエース・久保は6試合連続無失点を続けており、準決勝では2イニングの登板のみであるが、連戦ということもあり疲労は蓄積しているだろう。広陵打線の力なら十分に打ち込むことは可能ではあるが、それでも佐賀北投手陣には強打の広陵を抑えそうな雰囲気がある。もちろん広陵のエース・野村も疲れは溜まっている。打率は低いが勝負強い佐賀北打線がどう得点を奪うかに注目。 完全に広陵の勝ちパターンだった。佐賀北の馬場・久保はどちらも疲労からか、いつもの投球ではなく、広陵打線に容赦なく打ち込まれた。久保も甲子園初失点を喫する。だが、13安打しながら4得点と効率の悪さが災いし、8回に5点を奪われまさかの大逆転負け。野村としては7回まで1安打と完璧に抑えながら、8回は常にボール先行のピッチングになったのが悔やまれる。野球は最後まで何が起こるか分からない。
広陵


 

大会を終えた感想

 35/48で、試合ごとの的中率は.729。佐賀北の快進撃は予想外だったものの、それ以外に特筆するほどの大波乱が少なかったため、全体的にはやや高い的中率になった。

 使用球を変えたのか? 昨夏とは打って変わって投高打低の大会だった。本塁打数は、史上最多だった昨夏の60本から24本に激減し、ノーガードの打撃戦も少なかった。2ケタ得点の回数も、昨夏の15回から6回に減った。昨夏が異常だったのであり、今大会くらいがちょうど良いバランスなのかもしれない。

 優勝したのは佐賀北(佐賀)。春夏通じて初の優勝で、佐賀県勢としては1994年夏の佐賀商以来、13年ぶり2回目の優勝である。

 佐賀大会の決勝を見たが、申し訳ないがとても甲子園で優勝するチームとは思えなかった。そもそも佐賀県内での前評判もさほど高くなかったが、甲子園に来て開幕戦を制し、引き分け再試合を経験して1戦ごとにチーム力が上がっていったのだろう。試合数が多かった分、甲子園が自分の庭のようになっていた。甲子園でのチーム打率は.231とかなり低いが、投攻守とも大事な場面では冴えていた。精神力があったのかもしれない。